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 福岡県遺族連合会(古賀誠会長)は27日、福岡市内で県戦没者遺族大会を開き、靖国神社(東京都千代田区)に合祀(ごうし)されているA級戦犯14人を分祀(ぶんし)するよう求める決議を採択した。同連合会によると、全国の遺族会で分祀を求める決議が行われたのは初めて。複数の県の遺族会でも分祀決議への同調を探る動きがあるという。

 決議では、分祀の理由について「天皇皇后両陛下、内閣総理大臣、全ての国民にわだかまりなく靖国神社を参拝していただくため」としている。同連合会の事務局は「靖国神社で追悼、慰霊をするためには分祀が必要だ。遺族が元気なうちに実現したい」と説明している。近く日本遺族会(尾辻秀久会長)に決議を送付する。

 同連合会は2007年に勉強会を発足させ、09年には「A級戦犯の扱いは、合祀された1978年以前の『宮司預かり』に戻す」との見解をまとめていた。元自民党幹事長で日本遺族会の元会長でもある古賀会長は、A級戦犯の分祀を提唱してきた。