富士通は、イオンが国内で売る個人向けの「格安スマートフォン」の端末をつくる。日本のメーカーが個人向け格安スマホを本格的につくるのは初めてで、11月下旬以降の発売となる見通し。端末の価格は税別3万6720円で、NTTドコモなどの携帯大手で売られる最新端末の半額程度に抑える。

 イオンが27日発表した。高速通信LTEに対応するが、電池がもつ日数を短くするなど、一部の機能を抑えた。イオンの販売目標は3万台。

 富士通は「格安スマホ向けにいちから商品開発した」(同社広報)という。日本メーカーの多くはこれまで格安スマホに距離を置いてきたが、富士通の携帯事業は、米アップルなどに押されて苦戦。11年度に800万台あった出荷台数は13年度に370万台に減った。14年度は310万台を見込み、販売先の拡大が課題となっていた。(伊沢友之)