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2014.10.28
OK Goの日本で撮影された新作PVがすさましいので、おれが聞いたOK Goの話をするよ
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あのOK Goの新作PV「I Won't Let You Down」が公開され、その内容のすさまじさ、日本で撮影されたこと、冒頭にPerfumeが登場していることもあり、公開するなり、超話題です。
リンク: OK Go「I Won't Let You Down」 | ロック&クラブ・ウェブマガジン:iLOUD.
日本で制作されたこのビデオ、クリエイティブ・ディレクターはMorihiro Harano、アート・ディレクターはJun Nishida、監督はKazuaki SekiとバンドのDamian Kulashで、冒頭にはPerfumeがカメオ出演してますよ。
まずはなんでPerfumeがOK GoのPVに登場しているの?って話なんですが、これある意味状況証拠がすでに出ております。
真鍋大度「OK Goも僕らとPerfumeの仕事を知ってて『Perfumeはすごい』って言ってたよ」 全員「まじで!えー!すごーい!」 あ「OK Go超好き!」
— Perfume bot (@prfmwords) 2014, 10月 27
えーとですね。これは、ホントにかわされた言葉です。
この言葉が出たのは、雑誌Switchの真鍋さんのページでのPerfumeとの対談の中でのこと。そのインタビューを担当したのが私だった、というわけです。
▼SWITCH Vol.31 No.11 ◆ 写真のある生活
リンク: 真鍋大度×Perfumeの対談インタビューを雑誌SWITCH11月号で担当、とにかく読んで!:[mi]みたいもん!.
とにかく、過去のOK GoのPVと比較しても、さらにすさまじいことになっているこのPV。
さらに読みといていきましょう。ちなみに監督は、Perfumeファンなら知ってる関和亮さんとOK Goのダミアンです。
まずは、撮影場所。
これは、千葉にあるロングウッドステーションで間違いないでしょう。PVの中にちらっと看板が出ていますし、以下の写真で一目瞭然。
次に撮影方法。
OK Goといえば、ワンカット撮影で有名ですが、今回このPVでそのワンカット撮影を実現している機材が2つ。
ひとつは、どうやって手配したのかわかりませんが、HONDAのUNI-CAB。まだ研究段階の製品ですが、私も体験で乗ったことあるぐらいなので、こんな風に使えてしまうわけです。
リンク: Honda|UNI-CUB(ユニカブ).
そして、室内から外、そして空までをひとつなぎで撮影しているので、これはもうマルチコプターが活躍しているはず。
Check out OK Go's astonishingly intricate video, shot with a drone http://t.co/Kpi5fg1Qk1 pic.twitter.com/xm3CsK3iIf
— CNET (@CNET) 2014, 10月 27
というかですね、世界中でマルチコプターの撮影が流行っているんですが、それらの映像を技術でも演出でも一気においてけぼりにする内容です。なんだ、こりゃ。
さてさて。
で、このOK Go。日本で撮影するだけじゃなくて、実はこの撮影で来日した際に、渋谷のFab Cafeでイベントをやっていたんです。
ほら。
ほら。
OK Go @okgo のあの面白ダンスビデオは、ミシェルゴンドリーにビデオを監督して欲しくてダミアンの家の裏庭で撮ったプレゼンテーションビデオだったそうな!! #flyingtokyo pic.twitter.com/7iqogF07fG
— 齋藤あきこ (@akiko_saito) 2014, 7月 31
ほら。
with OK GO @ Tokyo shibuya #frontback http://t.co/HlcCu8uwPY
— いしたにまさき(mitaimon) (@masakiishitani) 2014, 7月 31
で、このイベントがまたOK GoのこれまでのPVの歴史をダミアンとティム(はほとんどしゃべらなかったけど)が話してくれるという豪華なものだったんです。
過去のPVを見ている、ティムとダミオンの真剣な眼差しがものすごく印象に残っています。
しかも、ホントにPVの最初の話からしてくれたんです。
ということで、最初がこれ。みんな若いですね。
- 最初は、たった10人しか、このパフォーマンスは見てなかった
- ロックはこんな踊りをするべきじゃないなんて言われたりもしたそうですが、ライブではとにかくこれが受ける
- あとは、これはティムが歌っているからいいとダミアン(その後、ティムの話は何度も繰り返されました)
そして、OK Goが最初に世界的に名前を売った初期のPVがこれ。さすがに見覚えのある人も多いはず。
- ミシェル・ゴンドリーにPVを撮って欲しくて、ダミアンの家の裏庭でミシェルにOK Goのダンスを見てもらうために撮影したもの
- 社交ダンスの先生をやってたダミアンのお姉さんに振り付けをしてもらった
- 当時はYoutube以前で、ファイルをアップしておいたら、400万もダウンロードされた
- これはアルバムが売れた数よりもずっと多かった(笑)
- つまり、ここから変わった
- もっとすごいビデオを作ろうと思った
そして、OK Goを決定的にしたのが、この10年でいちばん有名なPVと言ってもいい、このルームランナーを使ったPVです。これを知らない人はいないでしょう。
ここまでをダミアンはこうまとめました。
「まずOK Goは、バンドからはじめりました。でもバンドではなくて、ラジオショーに出るようになって、小さいテレビ番組でダンスをやり、アメリカ全土のツアーに参加して、ライブに出るようになり、そしてとあるたった1人のディレクターのためにビデオを作って、それが400万にシェアされて、その後にYoutubeでとんでもないレスポンスをもらうビデオを作るようになった」
これ、わかりますよね。
あのOK Goだって、最初は踊ってみただけなんです。でも、それを公開したことで、道が開けたということです。
ここから先のOK Goの活躍については、わざわざ私が書かなくてもいいことだと思うので、細かくは書きません。
でも、ダミアンが言ってたことで、いちばん印象的だったのは「このPVが大成功したのはよかったけど、そのおかげでルームランナーの人たちと認識されるのがすごく嫌だった」ということです。
OK Goがすごかったのは、実はここから先、これ以降のPVです。
ルームランナーの人たちという印象を払拭するためもあるでしょう。毎回、一発撮りで、それまで見たこともないようなPVを連発していくのです。
イベントが終わったあと、イベントの主催者の1人である真鍋大度さんが、こんなことを言っていました。
「OK Goすごい。だって、ホームランしか狙ってない」
実際、新作の「I Won't Let You Down」も場外ホームラン級です。まさか、千葉でこんなPVを撮っていたとは、このイベントの最中には知る由もありません。
私、個人で言えば、けっこう状況証拠は持っていたので、公開されたPVを見て、なんだかとても悔しいと同時に、ものすごい感動しました。
ということで、日本で撮影された新作PVをもう1回みましょう。
手抜きをせずに、やり続けたやつがやっぱ最強なんですよ。いやあ、ホントすばらしすぎる。
【追記】
あ、GIZMODOでも記事になってた。というかやっぱりホンダのしわざだったのか!
リンク: 世界初。日本が舞台のOK Go新MV、ついにギズモードにて独占で全編解禁! : ギズモード・ジャパン.
そして今回、ニューアルバム「ハングリー・ゴースト」のリリースに合わせて撮られた最新MV「I WON'T LET YOU DOWN」の舞台はここ日本。コラボレーターはホンダです。
【追記2】
あ、Fab Cafeの前にOK Goがどこにいたのかわかった(笑)。
リンク: OK Go来日インタヴュー:ネット時代に音楽をマネタイズするには「走るのを楽しめ!」 : ギズモード・ジャパン.
僕たちのファイナンシャルモデルはある意味危険だ。崖っぷちでルームランナーに乗っているようなもので、「後ろを見るな、下を見るな、とにかく走り続けろ、できるだけ速く走れ」の精神だから。ただ、10個リリースしたとして、そのすべてが黒字にならなくてもいい。1つでもマネタイズで成功すれば、残りの9個分も走り続けられる。まぁ、唯一ラッキーだと思えるのは、僕らは走るのが好きなんだよね。
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投稿:by いしたにまさき 2014 10 28 02:54 AM [オタクが世界を救う] | 固定リンク
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