2014年6月24日01時26分
前内閣法制局長官の小松一郎(こまつ・いちろう)さんが23日未明、東京都内の自宅で死去した。63歳だった。葬儀は近親者のみで行う。菅義偉官房長官が同日午後の記者会見で発表した。
安倍晋三首相は同日夜、小松氏の自宅を弔問に訪れた。その後、記者団に「小松さんは行政官として、本当に国を思い、実直に仕事をされる方だった。私も信頼していた。残念だ」と語った。
首相が目指す集団的自衛権の行使容認の理論的支柱だったが、5月に体調不良を理由に長官を退任していた。外務省出身で、国際法局長や駐仏大使を歴任。国際法局長時代には、安倍首相が第1次内閣で立ち上げた私的諮問機関「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)に事務方として関わった。
首相が昨夏、外務省出身者から長官に異例の起用をした。しかし、その後に体調を崩し、今年1月に検査入院。腹腔(ふくくう)部に腫瘍(しゅよう)が見つかり、2月の退院後も通院治療しながら国会で答弁していた。
5月に安保法制懇の報告書が提出された直後に退任し、内閣官房参与に就いた。後任の長官には横畠裕介氏が就任した。
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朝日新聞官邸クラブ
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