中国漁船団が小笠原諸島近海に頻繁に出没 赤いサンゴ密漁か

09/27 02:32
中国の漁船団が、小笠原諸島の近海に、頻繁に出没。日本の領海内で、違法操業の疑いが持たれている。
高価なアクセサリーの原料となる、ある生き物を密漁していたとみられている。
船に掲げられた赤い旗。
中には、大きなアンテナを装備した船もあった。
20隻もの謎の船団が目撃されたのは、小笠原諸島の父島からおよそ10kmの近海。
目撃した男性は、9月22日、嫁島から父島へと戻る船に乗っていて、航路をふさがれたという。
目撃したダイビングボートの船長・笠井信利さんは「一番先頭は5隻ぐらい横に並んでいるんですよ。その次の群れは4隻、次3隻って、だんだん三角形のフォーメーションで来てるわけ。右と左の船べりに、2メートルぐらいのやりのようなものが付いてたんですよ、いっぱい。取り締まりの船が近づけないようになってんですよ」と話した。
日本の領海内に出現した謎の漁船。
男性は、8月からあわせて3回、目撃したという。
東海大学海洋学部・山田吉彦教授は「これは中国の漁船だと思います。おそらく宝石サンゴ、赤いサンゴの密漁船団だと考えられます」と話した。
さまざまな宝飾品に加工される赤サンゴは、中国の富裕層に人気があり、価格は年々上昇している。
北京市内のアクセサリーショップに飾られている赤サンゴでできたネックレスは、日本円でおよそ200万円するという。
およそ500万円もする置物もあった。
アクセサリーショップの店員は「贈り物として買う人が多く、最近は一般の人でも買えるようになってきた」と話した。
小笠原だけでなく、長崎など日本近海は、貴重な赤サンゴが生息しているため、違法操業が絶えず、摘発は難しい。
目撃したダイビングボートの船長・笠井さんは「このまま味占めちゃって、居座っちゃうかもしれないし、この20じゃ済まないと思うので、もし、甘い対応したら。今後がすごく心配ですよね」と話した。

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