2014年10月27日

ケータハムF1チームはいかにして崩壊したのか: 詳細解説 2

How Caterham F1 collapsed

クリスチャン・アルバース、マンフレディ・ラヴェット、ケータハムF1チーム

アルバースからラヴェットへ、ファクトリーは差し押さえ

マシンへのアップデートがやっと登場し始め、状況が次第に改善し始めたが、クリスチャン・アルバースは任命から数週間後にチームを辞職し、マンフレディ・ラヴェットがチーム代表になった。彼は、チームが最初から問題を抱えており、彼の雇用主がチームを買収しなければ、シルバーストンでレースができなかっただろうと述べた。

ラヴェットは数週間後、"Racecar Engineering" に「新しいフロント・ウィングとマシンのアップデートをして空力学的パフォーマンスを改善した。技術的には、スパ以降ほとんど新マシンを用意したし、今年の開幕時のようなクズ・マシンには見えない」と語った。

「でも、我々が治療しようとしている患者はまだ危険から脱していない。ほとんど死にかけている患者を引き受け、延命を試みて少し成功した。次の段階は、容態を安定させることだが、それはまだ完了していない。患者は危篤状態だ」

そして、鈴鹿での日本GPに向けた準備中に「執行官事務所」の一団が、イングランドのリーフィールドにあるチーム本部に到着し、日本GPとロシアGPで走るマシン用のスペアパーツを含め、チームの資産や装備を大量に差し押さえた。現場にいたスタッフは、パソコンのスイッチを切り、10月1月15時30分にファクトリーを離れるよう通告された。その後スタッフは、10月2日(木)午前9時に、最新情報を聞くためファクトリーに戻るようアドバイスされた。

ケータハムF1チームの広報部は、非常に具体的な言葉を使って声明を発表した。

「F1参戦者でケータハムF1のオーナー、1マレーシア・レーシング・チーム(1MRT)に対する法的措置に関して、事実無根の噂がある」

「昨日、1MRTへのサプライヤー企業に対する法的措置が取られた。この会社は、もはや1MRTが所有していないため、ケータハムF1あるいはF1参戦者の参戦に対して何の影響力もない」

「また、野放しの噂に反して、全事業は現在リーフィールドで行われており、レースチームは日本で準備を進めている」

しかし、実際は少人数のクルーだけが鈴鹿に送られ、チームガレージでよく見かける顔の多くがいなかった。そしてレーシング用のスペアパーツの一部は、安全な場所に保管されていた。

1マレーシア・レーシング・チーム(1MRT)に対する法的措置はなかったという点で、チームの声明は正しかった。訴えられたのは、サプライヤーからの多額の負債を抱えたケータハム・スポーツ・リミテッドだった。ケータハム・スポーツ・リミテッドは、基本的に、1MRTのためにF1チームを運営する会社である。レース・マシンを設計・製造・維持し、チームのウェブサイトを運営し、技術スタッフの大半を雇用している。"Engavest" が(1MRTの形で)ケータハムF1を買収したとき、ケータハム・スポーツ・リミテッドは、1MRTの完全子会社だった。

-Source: Racecar Engineering

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markzu at 12:26│Comments(0)ケータハム 

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