カフェといえば、お洒落な雰囲気の中で美味しいランチやスイーツを食べるのが定番だが、最近注目を集めているのが、裁縫や工作などを気軽に楽しめる“ものづくりカフェ”だ。カフェスペースを利用して、教室やワークショップを開き、受講料も通常のスクールに比べて割安感があることから、気軽にものづくりを楽しみたいという人に受けている。特に今注目されているのが、プロ仕様の本格的な機械を使った工作など、男性の創作意欲をくすぐるものづくりカフェだという。さっそく都内にある3軒を取材した。

仕事帰りにレーザーカッターで楽しむ―「ものづくりカフェ和RK(ワーク)」

 イラストレーターなどのソフトを使って作成した画像や文字を、木材や紙、アクリル、革などの多種多様な素材に、レーザーでカットしたり彫刻したりできる「レーザーカッター」。専門性が高く、大量生産も容易にできるように開発された工作機械で、高額なため、美術系の大学や企業などで使われることがほとんどだ。そんなプロ仕様の機械を気軽に使えるのが、西八王子にある「ものづくりカフェ和RK」。

JR中央線西八王子駅の線路脇にある「ものづくりカフェ和RK」。カフェ利用を目的にした女性客も多いが、夜になると会社帰りの男性が増える
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さまざまなものづくりを応援したいというオーナーの思いから、店内のスペースを作家に提供し、作品の委託販売も行っている
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 オーナーの今村誠二さんは、元半導体エンジニア。仕事がどんなに忙しくても、息子のために毎晩コツコツとおもちゃを作っていて、ものづくりの魅力にはまってしまったという。「どんなに簡単なものでも、必ず難題にぶちあたる。それを解決するのがものづくりの醍醐味なんです」と今村さん。作ることの楽しさをたくさんの人に知ってもらいたいと、“ものづくり”をテーマにしたカフェを作ろうと決意。脱サラし、ものづくりカフェ和RKを2013年8月にオープンした。今村さん自身も、カフェを始める前はレーザーカッターを知らなかったが、レーザーカッターのメーカーに勤めている元同僚から、その面白さを教えてもらったそうだ。

オーナーの今村誠二さん。自分でもレーザーカッターを使って制作するのが好きで、作品を店内で販売したり、コンテストに出品している
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緻密な昆虫標本は今村さんの作品。1個400円(写真左)。「LOFT&FAB AWARD 2014」に出品した貯金箱(写真右)。煙突からお金を入れると、階段を転がって落ちる仕組み
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 実際にレーザーカッターを使えるカフェとしてスタートする際、会社帰りのビジネスパーソンに利用してもらいたいと、営業時間を21時までに設定(カフェ利用は17時半に終了)。予想通り会社帰りに利用する人が多く、副業でオリジナル商品を販売している人や、趣味でオーディオアンプのカバーを作っている人などが常連客になっているそうだ。また、近隣の美術大学の生徒が課題を作りにくることも。取材中も、美大生の時にお世話になっていた、という男性が、自分の作品を持って訪れていた。もちろん、初心者も大歓迎で、レーザーカッターが何なのかは分からないけれど興味があって来たという人も増えているそうだ。

入口から入ると正面奥にプロ仕様のレーザーカッターが置かれている
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※レーザーカッターの利用料金は、木、アクリル、紙、ガラスの場合は、2400円(30分)で、延長料金は10分ごとに800円。革、ゴムの場合は3000円(30分)で、延長料金は10分ごとに1000円。要予約。