オフラインも含めたマーケティング精度向上へ—ライオンが新オウンドメディア開設

2014年10月27日 掲載マーケティング研究室 広告ビジネス

ライオンは23日、従来の情報サイトをリニューアルし、家事や健康などにかかわる生活情報を提供するオウンドメディア「Lidea(リディア)」をオープンした。

これまで複数サイト内に散在していた生活情報関連のコンテンツを整理・集約し、ユーザーとインタラクティブな関係を築くことができる場の構築を目指す。また新メディアを中心としたデータマネジメントプラットフォーム(DMP)を構築することで、オフラインも含めたマーケティング戦略の精度向上にも取り組むことも明らかにした。

サイトでは掃除や洗濯、美容など、同社商品にかかわる分野の豆知識を提供する。ヘルスケアや洗濯など専門領域で講演や執筆などを行う5人の「暮らしのマイスター」や、ライオン快適生活研究所による調査・研究結果や生活者の疑問に対するアドバイスなどを掲載する。コンテンツは誰でも閲覧できるが、質問・コメント投稿やキャンペーン応募などができる無料の会員登録を促す。将来は生活関連商品を扱う家電メーカーや住宅メーカー、百貨店などの事業会社や、メディア各社が運営するサイトなどとコンテンツ連携を進めていく考え。オウンドメディア単体で収益化する予定は今のところないという。

専門スキルを持った社外パートナーとの連携強化を掲げ、発表会では(左から)ロックオン、フリークアウト、スケールアウト、ログリーの代表者を紹介した

同社が23日に開いた発表会では、「Lidea」を活用としたマーケティングのプラットフォーム構築やデジタルマーケティングの全体構想についても発表した。サイトへのアクセス解析データのほか、テレビ視聴率など広告の効果測定データ、商品の販売データなどを集約したDMPを構築し、広告出稿や会員へのメール・コンテンツ配信などの施策を最適化する。「個々のデータはあるものの、データ同士が分断され、相関や影響度・効果がブラックボックスだった」(ライオンの保坂政美・宣伝部デジタルコミュニケーション推進室長)が、DMPの活用でオフラインも含めたマーケティング施策のPDCA精度向上につながるとしている。

「Lidea」を核とするDMPの構築ではロックオン、サイト集客などに伴う広告配信では、DSP配信でフリークアウトとスケールアウト、ネイティブ広告でログリーとそれぞれ協業して行う。「Lidea」のサイト制作はワンパクが手掛けた。


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