二宮俊彦
2014年10月27日10時22分
山口県岩国市の第三セクター・錦川鉄道の錦町駅構内に、かつて同線で使われていた「腕木式出発信号機」が復元された。しばらく倉庫に眠っていたが、貴重な鉄道遺産を多くの人に見てもらおうと展示することにした。清水晃一社長は「駅は人生の出発点。人生の出発点を見守る信号機として親しんでもらえれば」と話している。
腕木式信号機は、丸い信号灯の左側に羽のように細長い板がある。この板が水平の時は「停止」、45度傾くと「進行」の合図だ。かつては線路脇の柱に取り付けられ、駅構内への安全な進入や出発を運転士に知らせていた。信号機はワイヤで結ばれた駅構内のレバーで操作していた。
展示された信号機は1960年10月に同社錦川清流線の前身旧国鉄岩日線の河山駅に設置され、91年に錦川清流線が自動信号機になるまで使われた。その後、河山駅の倉庫で保管していた。高さ約2・5メートルで、手動で腕木を動かすことができる。
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朝日新聞社会部
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