7月に行われた「欧州麻雀選手権大会」に参加した中国代表チームは、W杯でドイツに大敗を喫したブラジルのような屈辱を味わった。麻雀が中国発祥のゲームであるにもかかわらず、団体51チーム中37位という不名誉な結果に終わったからだ。
不振の原因は、本国との「打ちかた」の違いにある。中国では雑談をしながら、賑やかに麻雀をするのが普通だ。だが、選手権の会場は静寂に包まれ、タバコも吸えないなかで牌を打たなければならなかった。また、長時間のフライトによる疲れと時差ボケが、平均年齢65歳のチームに大きなダメージを与えた。
さらに驚くべきことに、そもそもこの代表チームは中国の精鋭メンバーではなかった。選手たちは、推薦で出場権を得ていたのだ。実は、中国では、賭博を助長するという理由で麻雀の公的な大会が行われていない。民間団体が主催する大会はいくつかあるが、派閥争いが激しく、実力のある選手ほど遠慮して出場を辞退する。そのため、誰もが認める「麻雀チャンピオン」が存在しないのだ。
一方、海外の選手たちは、国内大会を勝ち抜いた強者だ。試合中も、数学的理論を駆使して牌を切ってくる。
今回の結果を受けて、出場者たちは「国辱だ」と激しい非難を浴びた。だが、主将を務めた王(64)は「中国の競技麻雀を復活させるいい契機になる」と前向きだ。
COURRiER Japon
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