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2014/10/26 23:52

ヒルクライマーを目指そう! Vol.1 

ヒルクライマーを目指そう!サイクリストが陥りやすい、間違えた上りの鍛え方 Vol.1 無理なく山岳をこなせる体作り


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日本でサイクリストであれば少なからず経験する山岳、そして上り、多くのヒルクライムレースも開催され、多くの人の挑戦心をくすぐっている。好き嫌いはあるだろうが、多くの人はクライマーのように華麗に上れたらいいな、と思うはずだ。しかし間違えた上り方をすれば、疲労は蓄積しやすくなり、体への負担は大きくなる。ではどうすればより楽に山岳をこなせるようになるのか、基本的な部分から見ていこう。


『ヒルクライマーを目指そう! ©cycling』
まず最大の間違いと言えるのが、”いきなりきつい登りへ挑戦する”という冒険心だ。これはただの暴走になりかねず、ケガのもとにもなりやすい。やってみたい気持ちも分からないではないが、ここはグッとこらえて無謀な挑戦は自重しよう。

まずは傾斜のなだらかな上りから挑戦してみよう。でも焦って麓から全力で漕ぐのは禁物、なるべく早く頂上につきたい気持ちは分からないでもないが、結果において言えばオーバーペースで入る事で、大きなタイムロスをすることになるだろう。レースなどではよく見かける光景なのだが、勇んでハイペースで上りへ突入し、徐々に息が上がり、上半身を大きく揺らしもがいている人が必ずいる。そして突如として大ブレーキとなり、蛇行してついには脚が止まってしまうのだ。


『ペースを乱さないことが重要 ©Tim D.Waele』
ここで問題なのは、一旦そうなってしまうと、リカバーするのに時間がかかり、再びバイクにまたがりペースを刻むのが困難となり、頂上まで歩いて登る羽目になることだ。これは単純に急激な負荷により乳酸が筋肉に溜まリ過ぎたため、体がそれを処理しきれなくなるためだ。通常乳酸は徐々に有酸素的代謝によりミトコンドリア内で使用するエネルギーへと変換されるが、運動量が多すぎる場合、乳酸の生産量が代謝のそれを越えてしまうのだ。そして筋収縮能力が低下し、体が動かなくなってしまうのだ。トレーニングによりリカバリー速度を上げることは可能だが、それを行ったとしても、前半から飛ばせば後半では大きくタイムを落としてしまうことには変わりないだろう。

ではまずどうすればいいのかを考えてみよう。まずは登坂距離を把握し、ペース配分を考えねばならない。そしてスロースタートから徐々にペースを上げていこう。この走り方をすれば、個々に自分のリズムというものを掴めるようになっていくだろう。そしてうまくペース配分ができていれば、頂上付近ではもう一段階加速も可能となるだろう。レースなどでは確かに麓で選手が一気に加速していくが、でもそういった選手たちは大抵の場合山頂付近では影も形もないだろう

ペースを乱さない、つまりは遅れを取ることを恐れないことがまずもっとも大事なことだ。自らのペースを把握しているのであれば、それよりも少し遅いくらいで上りに入る事を意識しよう。ワット数で言うのであれば通常よりも10ワット程度下げるのがいいだろう。そしてリズム(平均ケイデンス80〜90程度)を保ち呼吸が早くならないように気をつけよう。その感覚を忘れないように体に覚えさせれば、いちいちパワーメーターを見ないでも、最高の形で上りへと突入していけるだろう。

そしてそこから2〜5分を目安に徐々にペースを上げていこう。しかしここでも決して無理な領域まで持っていくのではなく、出力が維持し続けられるレベルまで持って行こう。そのケイデンスとペースを維持するためにギアを選択しながら無理ぜず頂上を攻略しよう。


『周囲に惑わされないようにしよう ©cycling』
ヒルクライムで頂上まで残り少なくなった時こそ、冷静に対処しよう。まず一番注意しなければいけないのが呼吸だ。急激な呼吸の乱れや息切れを起こすことは、ペースが乱れている証拠だ。そういった場合にはおそらく乳酸がたまり脚が動かなくなっているだろう。もし呼吸に乱れを感じた場合、すぐさまペースを落として呼吸を整えよう。早く気付けば気づくほど、それだけ回復のチャンスがあることを覚えておこう。

頂上が間近に迫り苦しくなった時、もう一息だからと無理をするのは禁物だ。ギアを上げたり余計に踏み込んでのペースアップは非常に危険だ。達成感はあるかもしれないが、それと引き換えにケイデンスと出力は落ち込み、疲労が蓄積することとなるだろう。それよりはペースを落とさないためにギアを下げてケイデンスを上げる走りを意識しよう。これこそが山岳が苦手なスプリンター達が山岳をこなしていく秘訣なのだ。

Based on C.Chamichael Training
H.Moulinette
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