生きている限り、日夜休みなく働き続ける心臓。もし内臓の人気投票をしたらきっとトップでしょう。働きぶりがわかりやすいし、「ハート形」は親しまれているし。でも案外、素顔は知られていないかもしれません。どんなヤツですか? はい、意外に単純なヤツのようです。
私たちの心臓は日夜休みなく働き続ける。みぞおちあたりに手を当てると、ドクンドクンと伝わってくる拍動は、一生涯になんと20億回も脈打つという。
心臓が動いて血液が巡るから、脳や内臓が活動できる。心臓は、誰もが認める体の最重要臓器だ。そういえば会社などの組織でも、一番大事なところを“心臓部”と呼んだりする。
ならばさぞ精緻なしくみがあるのだろうと思っていたら、「いやいや、意外と単純なのですよ」という声が聞こえてきた。声の主は筑波大学大学院教授の照井直人さんだ。
■強く引っ張られると心臓の筋肉はパワーアップする
心臓は、握りこぶしぐらいの大きさの臓器で、重さは200~300グラムほど。心筋という特殊な筋肉の固まりだ。
「心筋にはおもしろい性質があって、強く引き伸ばされると、出す力も強くなるのですよ」
心筋が“引き伸ばされる”のは、心臓に大量の血液が流れ込んで大きく膨らんだとき。「血液がたくさん入ったら、押し出す力も自動的に強くなる。これで、入った血液をとにかく全部送り出すのです」。
興味をそそるのは、こういう調節を、脳からの命令ではなく、自分でやってしまうこと。心筋自体が、パワーを調節する性質を持っているのだ。
そんな性質が、全身の血流をどのように調節するのか。「走る」という例で説明しよう。
心臓、血流、立ちくらみ
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