2012-05-24

電通+カカクコムステマは起きるか

電通カカクコム出資したとかで話題になっていて、たいていは「カカクコムステマ巣窟になる」という話題。じゃあ、実際にそれは起きるか。

多分起きない。

ここでいう「ステマ」は「口コミサイトなどで一般の利用者を装って評判をあげること」と定義する(本来の「ステルスマーケティング」は「広告であることを明示しないで、芸能人、人気ブロガーなどのメディアを通じて特定の商品を宣伝させること」なのだけど、ここでは考慮しない)。

例は、こんなの http://ameblo.jp/tomokazu-ono/entry-11012573663.html http://r.tabelog.com/tokyo/A1305/A130501/13099146/dtlrvwlst/ 知人がこのお店行ったが、最悪だったらしい。にも関わらず食べログの評判は上々。時折悪評が紛れ込んでいる。

で、こういうステマの対象なのだけど、たいていは金のない小さなお店が中心。やっている事業者も小さくて、そういうところが小銭をくすねるのにやるのが普通。実際、お店をやっている人からヤフー名前を借りたような電話を受けたらしいが、「ヤフーはそういう稼ぎ方しない」と説得したこともある。

ところが、電通クライアントなんて、たいていは億単位広告予算を持っているわけで、そこがこんな小銭稼ぎに精を出すとは思えない。時間はかかるは、人件費はかかるは、効果はわかりにくいは、良いことなんてどこもない。それだったら、カカクコム食べログ広告枠を設けて誘導したほうがはるかに良い。

もちろん、クライアント口コミでの悪評を気にするだろうから、その点で何か起きるかもしれないけど、担当者出来心以上にはならないでしょう。

おそらく、電通は各サイトの利用者動向を把握して、別のマーケティングに活かすつもりかと思う。以前に電通出資した電子書籍アプリがUDID取得してばりばり個人情報を取得してたみたいだけど、今の彼らの狙いは、ウェブでの利用者動向をとことん取得することかと思う。なので、わざわざステマに取り組むということはあり得ない。

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