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“容疑者はサウジアラビア渡航を希望”10月26日 21時02分
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カナダの連邦議会が武装したイスラム教徒の男に襲撃された事件について、男の母親は、男が宗教の勉強をするためにサウジアラビアへの渡航を希望しながらパスポートを取得できず、追い詰められて犯行に及んだのではないかと主張し、動機を解明するうえで重要な手がかりになるものとみられます。
この事件は、今月22日、カナダの首都オタワにある連邦議会の建物が銃を持ったマイケル・ゼハフビボー容疑者(32)に襲撃され、兵士1人が死亡し、容疑者も警察に射殺されたものです。
この事件について、ゼハフビボー容疑者の母親が25日、地元の新聞に手記を寄せ、「息子はイスラム教の勉強をするためサウジアラビアへの渡航を希望してパスポートを申請したものの、麻薬使用などの前科を理由に認められなかった」としています。
そのうえで、「精神的に不安定だった息子が行き場を失って追い詰められ、国の象徴ともいえる議会や兵士に復しゅうしようとしたのではないか」との見方を示しました。警察は当初、母親の話に基づき、ゼハフビボー容疑者が内戦の続くシリアへの渡航を希望していたと発表しましたが、警察の幹部は25日になって地元のテレビ局に対して発表内容の過ちを認め、容疑者が渡航を望んでいたのはサウジアラビアだったと訂正しました。今後の捜査では、動機の解明を巡ってゼハフビボー容疑者がイスラム過激派の思想の影響をどこまで受け、犯行に及んだのかが焦点となります。