よくモテない男性の特徴として「受け身」であることが挙げられるのだけれど、それは本質ではないと思う。
より精確には「受け身なのに上手に受けられていない」ということだと思う。
まず前提としてモテない男性の性的アプローチとは「告白」のことである。
いきなり女性に「告白」するのは恥ずかしいしまず失敗する。これは馬鹿でもわかる。よって受け身になるしかない。
しかし自分に対していきなり「告白」してくる女性がいるはずがない。これも馬鹿でもわかる。
ではどうするか、というよりはこれは私がかつてどうしていたかという話なのだが、好きになった女性に対して「好きです」というオーラを発散することによって女性が自分に「告白」してくることを期待するというキチガイじみたものであった。失笑どころではない。
モテないモテないと言っている男性が実はそれなりに女性から性的アプローチを受けているということはある。
ただ、モテない男性の恋愛観は「好きかそうでないか」であり、性的アプローチとは「告白」のことであるため、仮に女性から親しげに接されたとしても、「この女は俺のことが好きなのかな?」と狂気の勘違いに走り、「俺のことが本当に好きならそのうち告白してくるだろう」と考えて何もしないどころか逆に引いたりする。これでは何も始まらない。
女性からの最初のアプローチを的確に「受け」てリアクションを返してゆく、自分とある程度親しくなっても良いと思ってくれた相手と親しくなってみるように努める、そういう「受け身の徹底」だけでもすぐに彼女ができるかどうかは別として事態は大分改善するんじゃないかと思う。
人間関係に対して受け身というのはその人の個性であって、それに対して「勇気をもって女性にアプローチしよう」みたいなことをいうのは人格の否定だと思う。
受け身なら受け身でちゃんと受けていればそれなりにモテることは間違いない。ただ「何もしない」人間は絶対にモテない。それがただ一つの真理なのである。