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民家貫く弾痕、床や壁展示 滋賀県平和祈念館

機銃掃射の弾丸が貫通した穴が残る民家の垂れ壁。床にも穴があり、同じ弾が当たったとみられるという(東近江市・県平和祈念館)
機銃掃射の弾丸が貫通した穴が残る民家の垂れ壁。床にも穴があり、同じ弾が当たったとみられるという(東近江市・県平和祈念館)

 太平洋戦争中に米軍が滋賀県で行った空襲の弾痕が残る民家の床や壁が、県平和祈念館(東近江市下中野町)で展示されている。同館は「畳や床まで貫いた弾の威力を知り、空襲の恐ろしさを感じてほしい」と話している。

 同館によると、1945年7月30日、米軍戦闘機が守山市の旧国鉄守山駅付近を走行中の列車に機銃掃射し、少なくとも11人が亡くなった。流れ弾は駅東側の同市梅田町の民家にも届き、壁や畳、床板などを貫通した。住人にけがはなかったが家は仮の救護所となり、多くのけが人が運び込まれたという。

 弾痕は戦後も残り、今の所有者が昨年12月に家の建て替えを決めた際、資料として保存できないか県教育委員会に相談。同館が家屋の一部を切り取って劣化防止の処理を施し、現在開催中の企画展「子どもたちの見た滋賀の戦争」で公開した。

 展示では直径2~3センチの穴の開いた床板と天井、木製の垂れ壁を立体的に並べた。この空襲に15歳で遭遇し、友人2人を亡くした男性の証言も紹介している。

 同館調査員の坂井秀男さん(63)は「空襲の跡が現在まで残っているのは貴重。穴の開いた土壁も保存処理が終われば展示したい」と話す。企画展は12月21日まで。入館無料。問い合わせは同館TEL0749(46)0300。

【 2014年10月26日 09時20分 】

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