リクルート:1株3100円 時価総額1兆7794億円
毎日新聞 2014年10月06日 20時09分(最終更新 10月06日 20時25分)
また、2010年以降は海外進出を開始。米国や英国で人材派遣会社などを次々に買収し、昨年度の売り上げの23%は海外が占めるまでになった。今回の上場で少なくとも915億円の資金を市場から調達し、海外での知名度や資金調達力を向上さてM&Aを推し進める方針。20年には人材の派遣や紹介、広告で世界1位を目標に掲げる。
SBI証券の藤本誠之シニアマーケットアナリストは「リクルート株は外国人投資家の間でも人気を呼んでいる。日本の市場は縮小傾向にあり、今後は海外事業がどれだけ伸びるかが株価や成長のカギとなる」と指摘している。
◇新規上場
株式会社は発行した株式を投資家に買ってもらうことで企業活動に必要な資金を調達している。株式を新たに証券取引所で売買できるようにするのが新規上場だ。新規公開とも言われる。企業は新規上場に合わせて新たに発行した株式を売り出し、多額の資本を調達できる。
取引所は上場を認める前に、発行企業の財務内容などを厳格に審査し、可否を判断している。株式を新規上場した企業は信用力や知名度が高まる効果も期待できる。新規上場の時の1株当たりの値段(公開価格)は、主幹事と呼ばれる証券会社の意見を聞いて発行企業が決める。証券会社は経験が豊かな機関投資家から意見を聞いたり、顧客の需要を把握したりするなど重要な役割を果たしている。