皆既月食:8日夜、全国で広く観測…御嶽山噴火の影響は?

毎日新聞 2014年10月06日 10時38分(最終更新 10月08日 14時44分)

10月8日の皆既月食の見え方
10月8日の皆既月食の見え方

 満月が地球の影に入る皆既月食が8日、沖縄県の一部を除く全国で起こる。日本で広く観測できるのは2011年12月以来約3年ぶり。時間帯が夕方から夜にかけてと観測しやすく、月が完全に影に覆われる時間も長いため、手軽に天体ショーを楽しめそうだ。

 月食は、太陽と地球、月が一直線に並んだ時に起きる。影に入った月は真っ暗になるわけではなく、赤黒い「赤銅(しゃくどう)色」に光る。これは太陽の光が地球近くを通る際、大気で屈折し、波長の長い赤い光だけが月に届くためだ。

 国立天文台によると、満月が東の空から昇ってから約1時間後の午後6時過ぎに欠け始め、同7時25分から皆既食になる。月が地球の影の中心近くを通るため、皆既食の時間は約1時間と長めになる。また、双眼鏡があれば、普段は肉眼では見えにくい天王星を、月の右隣に見ることができる。

 皆既月食の色は大気中のちりの量で微妙に変わり、1991年のフィリピン・ピナツボ火山の大噴火の後は黒っぽく見えた。今回、御嶽山(おんたけさん)噴火との関係について、国立天文台は「影響は少ないとみられるが、当日にならないと分からない」と話している。【清水健二、インターン生・小山響平】

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