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英首相がEUに激怒 高額拠出金で10月25日 8時50分
EUの執行機関に当たるヨーロッパ委員会がイギリス政府に対してEU予算への追加の拠出金として12月までに日本円で2700億円余りを支払うよう求めていたことが分かり、キャメロン首相は記者会見で「全く受け入れられない」と述べて強い怒りをあらわにしました。
各国がEUに支払っている拠出金は、経済規模などに基づいて計算されますが、計算方法が変更されたのに伴って、ヨーロッパ委員会はこのほど、過去の拠出金との差額の精算を各国に求めました。
ブリュッセルで24日記者会見したキャメロン首相によりますと、イギリス政府への追加の拠出金の要求は20億ユーロ(日本円で2700億円)と、ほかの国と比べて際立って高額で、12月1日までに支払うよう求めているということです。これについてキャメロン首相は、「全く受け入れられない。このような巨額の請求書を突然示すなどというのはEUのあるべき姿とは言えない」と述べて、強い怒りをあらわにしました。そして、支払いには応じないことを明言するとともに、緊急の財務相会議で協議するよう求めました。
これに対してヨーロッパ委員会のバローゾ委員長は、各国が同意したルールにしたがって手続きを行ったと強調し、イギリス政府に支払いを求めました。イギリスではEUに懐疑的な勢力が勢いを増しているだけに、今回の問題は今後、EUからの離脱を巡るイギリス国内の議論にも影響を与える可能性があるとみられています。