挿絵表示切替ボタン
▼配色







▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる
R18エセ催眠術師 作者:天馬 龍星

催眠術

 退屈な授業を聞き流しながら考え続けていた。ここにいる誰よりも特別な存在となったことを。
 俺ーー催罠さいみんかけるは三浦学園2年の男子高校生で、今までは女に見向きもされず、男からもいないものとして扱われていた。その代わりに、イジメられることもなく、相手にされることもない。
 学園での立ち位置はそんなものだった。
 共働きの両親はいつも忙しく留守がちで日々、悶々《もんもん》としながらも、何もできないままでいた俺。
『キミに力をあげよう。素晴らしい力だ。他者を屈服させ、隷属させることのできる力を』
 ――催眠術。
 他人の精神を侵食し、常識や思考を自由にねじ曲げることのできる力。
 当時は催眠術などまったく信じておらず、テレビなどで行われていることは百パーセントやらせだろうと思っていたのだが……
 ある日、うさんくさい男に出会い、興味本位で頼んでみると目の前で、とてもやらせでは説明がつかないようなことが、次々と起こり、「もしかして催眠術って凄いじゃないか……」って、思い直している自分がいた。
 また催眠療法というのもあるくらいだし、一概に胡散臭いとは言えないよな。
 まあでも……まだ完全に催眠術を信じたわけじゃないけど、グッと興味を抱いた俺は、思い切って勉強してみようと、その男に弟子入りすることを決意する。
 だが弟子入りしからといって、すぐに使えこなすことができるわけではなく。催眠術は誰にでもかかるものでもなく。しかも催眠術を使えば、すぐにホテルに連れていくこともできなかった。
 ただし催眠術によって女の子が自分のことを好きにさせ、その結果として女の子をホテルに連れていくことはできる。
 催眠術とは理性を無くすことで、本能をむき出しにさせ、三歳児の脳にすることだと……師匠は言っていた。
 しかもこの時『イエス』『ノー』という正しい判断ができないらしく、本来なら恥ずかしくてできないことでも、命令されればまったく恥ずかしさがなくなって、それを行動に移すことができるようになるとか?
 その結果、自分を好きにさせたり、性的快感を与えたりすることも可能となるばかりか、こちらが思った通りに操ることもできちゃうみたいだな。
 また催眠状態に陥ると、まるで夢を見ているような、とても気持ちがいいものだと、催眠術を経験した人は皆一様に口にしている。
 そんなことを考えていた俺にチャンスが訪れた。
 その日の放課後も俺はいつものように誰もいない教室にこっそり潜り込み、バカ女どものカバンの中をあさっていた。教室を更衣室代わりにして部活着に着替える女子も多く、ついさっきまで、そこではバカ女どもが集団で着替えを行っていた。
 女子高生の肉体が醸し出す甘い残り香がむんと立ち込める無人の教室は、お宝を物色するのに絶好のスポットで……カバンのなかから制服やら下着やらを取り出し、手当り次第に匂いを嗅ぎ、獣欲を刺激しる甘美な芳香の数々にうっとりとトリップした。
 んん~……たまらん。女子高生の生下着……おっ、こっちは脱ぎたてのブルマか?
 魅惑の体育着の、ちょうど股間を覆う部分を鼻先に近づけ、思いきり吸引する。
 麻薬のような快感が鼻腔びくうぁら脳髄にぜ、思わずくらくらきた。たっぷり染みついた汗と、微かに滲んだ淫液が見事にブレンドされ、何とも危険な淫臭を醸成している。
 用意しておいた新品とすり替えようとしたとき、姫城ひめぎの名前を呼びながら、机で角オナをしていた同じクラスの女子――千神音せんがみね千春ちはるを見かけ、『交渉』のすえ、催眠術の被験者になってもらのだ。

 艶やかに濡れた長い黒髪をおかっぱ気味に切りそろえ。かすかに目尻のさがった、おっとりした雰囲気。長いまつげに緑取られた大きな眼は、吸い込まれそうになる黒曜石で、左側にある泣きぼくろと合わさり色気を醸し出している。
 千神音は女らしい身体付きで、なかでも胸は学年でもトップクラスの大きささだ。
 そしてここは三浦学園は伝統と格式のある生粋のお嬢様が通うが通う学園として知られている。広大な敷地面積にレンガ作りの歴史ある校舎。四季折々の花を咲かせる美しい庭園にーー門の外から眺めるだけでもこの学園はある種の、神聖な雰囲気さえ感じさせ。小さいからずっと憧れていてた。
 もちろん、そのイメージは学園に通う生徒の持つ雰囲気にもよるんだけど。この学園に通ってくる女子生徒は、なんとなんと全員が名家の令嬢なんだよな。
  つまり名門お嬢様学園に通う女子生徒として真に相応しい、可憐な女子達が通う高貴な場所なんだよな。
 だからこそ、催眠術の実験台としてだけでなく、色々な性行為を試す相手としても悪くない。
 さっそく翌日から、催眠術を使用することにした。

 そして俺の催眠技術の向上と共に、千神音にはさまざなな暗示を埋め込まれ、自分の思うように操れるようになっていったのだった。

 実験を開始してから一週間ほど経過した放課後。しかもそろそろ暗くなる時間帯。
 俺と千神音は校舎の外れにある教室で向かい合っていた。
 普段の喧騒けんそうが嘘のように静かだ。
 本来ならば、残っているのは部活をしている一部の生徒や、教師くらいだろう。
「いつもすまないな、催眠術の練習につきあってもらって」
「……約束だもの。でも、ほんとうに今日が最後だからね」
「ああ、わかっているよ」
 こみ上げてくる笑みをかみ殺し、マジメな化をしてうなずく。
 最後、最後と言い続けているが、実は今日はもう6回目の施術だ。俺自身、『力』を行使することに慣れてきた。千神音を催眠状態に落とす効率も上がってきている。
 ここのところは、『催眠の練習に付き合うのは楽しい。もっとしたい』ということを意識に刷り込み、下準備を進めてきた。
 いよいよ今日ーーここで一気に、落とすだけだ。
「それじゃ、始めるぞ……っと、その前に確認だが、教室に俺と二人きりで誰もいない時間帯だけど、かまわないのか?」
「……何を言ってるの? こんなとこ、誰かに見られたくないから、そういう条件を出したんじゃない。変えるつもりなら、
もう、帰るけど?」
 よし。条件をこちらの都合の良いように変えたことを、まったく意識していない。
「それじゃ、始めるか」
 俺の言葉にうなずいてこたえると、千神音は椅子に座って身体から力を抜いた。
「それじゃ、まずはいつも通り、俺の目をじっと見て……そのまま……じっと……ずっと……」
 目から力を満たしていくと、あっという間に千神音の焦点が甘くなり、意識の光が薄れていく。そして無言で俺を見つめる彼女の瞳は、瞳孔どうこうが開いて、俺を見ていながら俺のことを認識していないようでもあった。
「ちょっと暑そうだし……上着、脱いだら?」
「はい」
 静かにそう答えて、千神音が上着を脱ぐ。白いブラが完全に見えてしまって、とても冗談では済まない展開に突入した。だが俺は動じることなく。
「さて、それじゃ……俺が身体を撫でながら数を数える。そのたびに、少しずつ深い催眠状態に入っていく……」
「はい」
「ひとーつ、ふたーつ……」
 最初は腕を、次は肩を、そして、頬を……身体に触れることにも、すでに抵抗はほとんどない。
「ななつ……やっつ、さあ、触られているところが、どんどん気持ちよくなっていく……もっと触ってほしい……」
 俺の言葉に、千神音が甘く、熱い……いや、ほとんど喘ぎ声のような吐息をこぼす。
「さあ、たまらなくなってきた……もっと触ってほしい、もっと、もっと……」
「あ、ふ……あ、さわってぇ……」
 千神音の言葉に応えるように、太ももを撫でまわし、胸を揉みしだき。顎から頬にかけて、舌を這わせていく。
「あ、あっ、ん……あ、あふっ、はあぁ……気持ちいい……いいっ、あああっ」
 快感に震えながらも、まったく抵抗しない。
「どうしたんだ、ただ催眠術の練習をしているだけなのに」
「し、しら……な、なんで、こんな……は、早く、終わらせて、催眠術……だめ、なの……私の身体……おかしく、なっちゃう……よ~」
「へいきへいき。だって女が男に触られて感じるのは、ごくごく当たり前のことなんだから。千神音、きみは俺に『千春』と呼ばれるたびに、今と同じように感じるようになる。名前を呼ばれると気持ちよくなるんだ」
 暗示が浸透するのを待ってから、俺はさっそく名前を呼んでみる。
「千春」
「んぁっ!? あっ、ふ……」
「千春、千春、千春」
「ああっ!? あくっ、や、なまえ、だめぇ~~~。そんなに、呼ばれたらーーーー」
「千春。どうしてだめなんだ? きみの名前を呼んでるだけだぞ、千春、なあ、千春」
「ふあっ! あ~っ、ああっ、なんで、なんで、ただ、なまえを……呼ばれているだけ、なのにぃ」
「名前を呼ばれるだけじゃなく、俺に触れも嬉しい。気持ちいい、もっと呼んでほしくなるぞ? 千春、わかったか千春。なあ、千春」
「ああっ……! ん、気持ちいい……うれしい」
 恍惚とした表情がエロい。吐息混じりの声は艶めいて、欲望を刺激される。
 ブラジャーの上からまさぐるだけでは、満足できない。今すぐに裸にむいて、思うさま千春の身体を味わいたくなるのを無理やり抑え込む。
「そうだ。いい子だな。言うことを聞いている間は、気持ちいいことをたくさんしてやろう」
「ああ……気持ちいい……こと……して、ほしいの……」
「ち、ちはる……」
「はい」
「ブラジャーを……取って……」
「はい」
 ふぁさ。
 なんのためらいもなく千春がブラジャーを取る。
 ブラジャーを取って形の良いおっぱいをあらわにする。
 間違いない。
 こんなこと冗談でやれるはずがない。
 千春は『催眠術』にかかっている。
 催眠術にかかっていて、俺の言うことなら何でも聞く状態になっている。
 これは現実だっ!
 しばらく、千春のおっぱいを凝視してしまう。
 いくら協力関係だからって、簡単に女のコの裸になるわけがない。
 もちろん、女性の裸を見るのはこれが初めてで、心臓が今にも破裂してしまいそうだった。
 柔らかそうな膨らみが、俺の目の前にふたつある。
 触ってみたい衝動に駆られたけど、そこでためらいが生まれ。 
「あ、うっ……ふ、服っ、服着てっ!」
「はい」
 俺の命令を受けて、千春が服を着る。
 なんで服を着せたのかは、自分でもよくわからない。
 ただ、無性に怖くなって、元の状態に戻したくなったのだ。
 服を着てた千春を見ても動悸どうきは収まらない。
 千春のおっぱいが目に焼きついてしまって、息苦しいほど興奮していた。
 見た。
 千春のおっぱいを見た。
 信じられないような出来事だけど、俺は千春のおっぱいを見てしまったんだ。
 気づけばズボンの中でちんぽは勃起して、大きなテントを張ってしまっていた。
「……千春、もう一度服を脱いで」
「はい」
 俺の命令を聞くと千春がまたおっぱいをさらけ出した。すると自然と右手が前に伸びていってしまって、千春のおっぱいに指先が触れた。
「うわ」
 軽く触れただけえ柔らかいとわかる感触。
 思わず声が漏れてしまって、俺の右手がビクッと震えたのがわかった。
 女のコのおっぱいって、こんなにも柔らかいものだったのか。
 すごくむにゅっとしていて、乱暴に触ったら破れてしまいそうだ。
「いいぞ、千春。このまま、イクまでじっくり楽しませてやるよ、千春。千春が催眠術を大好きになるまでな」
「好き……? あ、いや……私は……わたしがすきなの、は……ひめぎ……」
「もちろんわかっている。俺の言う通り、俺に絶対服従を誓ってくれれば、姫城がきみを好きになってくれる。きみの望むように、姫城と恋人同士に……もっと深い関係にだって、なれるんだから」 
「ああ……」
 歓喜の吐息がこぼれる。千春の目の端に涙が浮かぶ。喜びに震えているのだろう。
「さあ、それじゃ、気持ちよくしてやるよ……教壇きょうだんの上に乗って、お尻をこっちに向けろ」
「んぁ……はあ、はあ……うん、わかった……」 
 指示した通りに、千春は教壇きょうだんの上に昇り、そこで正座をした。
「少し姿勢が違うな。腰をもっと突き上げろ。手は尻たぶにしっかりえるんだ。そうだ……なかなかいい格好になったな」
「こうでいいの?」
 ぷりっと艶のあるお尻を俺に突き出し、自分の手でおまんをぱっくりと開いて見せた。
「ほう、千春のおま○こは、綺麗な色と形をしているじゃないか」
 すぐにでも突っ込みたいが、グッと耐えながら、大事な場所をじっくりと観察する。
「姫城を思って自分でオナニーをしまくっているから、てっきりもっとビラビラが出てるかと思ったが……」
「姫城さん……え? あ……は、恥ずかしい……。こんな格好……なんでしているんだっけ……?」
 その言葉で少し戻ってしまったようだ。
「そんなこともわからないのか千春。千春は催眠術にかかると気持ちいいからだろう? 千春は催眠術にかかるのが好きだ。そうだよな、千春」
「んあぁんっ! な、なまえ、だめ……はうっ、んんぅ……ひゃううぅ! う、うぅ……す、すき、好き……あ、催眠術……かかるの。好き、なの……はあぁ……」
 名前を呼ぶたびに、気持ち良さそうに緩んだ笑みを浮かべ、腰をよじる。
 感じ始めているのだろう。陰唇は充血して厚みを増し、入り口が愛液で濡れ始めている。
「なあ、千春。どうだ? もっと気持ち良くなりたくないか?」
「ふっ、んくぅ……ああんっ! んっ、んうぅ……う、うん……気持ちよく……なりたい……んふぅ、ふぅ……」
 たっぷりとした量感のあるお尻を左右にくねらせる千春の秘口は、挿入をねだるようにぱくぱくと開閉を繰り返している。
「よし、じゃあ、気持ちよくしてやる。千春、これから手足が徐々に重たくなって、もうきみは自由に動けない。その格好のまま固まるんだ」
 そう言い聞かせながら、じっと反応をうかがって、最後に今回の一番の目的を刷り込む。
「……さあ、これできみはもっと気持ちよくなれる。名前を呼ばれるたびにクリトリスがしびれ、素直に答えると快感を得ることができる。ただ……その気持ち良さは絶頂まではいけないようになっている」
「え……? 気持ちはいいけど……イケない……」
「ああ。だがイキたければ魔法の言葉を口にすればいい」
 そう言って、確実に聞こえるように彼女の耳元でその言葉をつぶやいた。
「自分の意志で、今の言葉を口にすれば、思いっきり絶頂できるぞ。だから気持ち良くて、どうしてもイキたい時にはそう言うんだ。わかったな?」
「あ……は……はい……」
「じゃあ、これから三つ数えるから。その後、きみの意識だけは元に戻る。だが催眠術は続く。俺が解くまで身体動かず、今教えた気持ち良くなる方法も残ったままだ。わかるな?」
 俺の問いかけると、千春は虚ろな表情でゆっくりと頷いた。
「それじゃ数えよう……1、2、3。はい、す~っと意識が浮上してくる。元の千神音に戻るぞ」
 今まで宙をただよっていた目の焦点が、徐々に普通に定まっていく。
「え? か、身体が……身体が動かないっ!? アナタ……いったい私になにをしたの!? 私、なんでこんな格好になってるのよ」
 恐怖と怒りの入り混じった顔で俺を睨みつけてくる。
「おい、あまり騒がない方が良いんじゃないか? いくら人がいないとは言っても、悲鳴が聞こえたら様子を見に来るぞ。それに、ほんとうのキミはいつも気持ち良くなりたくてしょうがないんだろう? 身体はそう言ってるみたいだぞ。ほら……」
 あらわになっている股間に顔を寄せる。
「何を……ん、あふっ!? あ、い、いやあぁっ! み、見ないで、そんなところ見えないでっ!」
 ぱっくりと開きっぱなしのおまんこは、さっきよりもみずみずしくなっている。しっとりと濡れそぼったその奥は、ときおり、切なそうにきゅっと中身が閉じたりしていた。
「静かにしろって言ったろ、千春。そんなに誰かに見られたいのか? 千春は露出趣味があるのか、なあ、千春」
「んくうぅんっ!? ひうっ、んくぅ……んああぁっ!」
 名前を呼んだ瞬間、身体を弓なりにして千神音は甘い声を出した。
「ひゃうっ、ひゃあぁっ! いうっ んあぁっ! な、なんで……全然なにもしてないのに……なんで、気持ちよくなっちゃうの……?」
「どうしたんだ千春。千春のおま○こ濡れてきているぞ? なあ千春。どうしたんだ千春」
「んやあぁっ!? あっ、んっ! んふぅ、くうぅ……! まさか、催眠術で私になにか……なにかしているんでしょう」
「なかなか鋭いな。だが、もっと気持ち良くなりたいってキミが望んだんだぞ? だから俺がちゃんと気持ち良くしてやってるんじゃないか」
「んんっ、ふぅ……そ、そんなことない……ん……」
 ここにきてやはり、千神音は自分の感情に流されず、抵抗を試みてきた。まあ、そうでないと面白くない。
「おいおい、千春、それはないだろう。千春が言うから千春のために、千春のことを思って言ってやってるんだぞ、千春」
「んいいっ! ひっ、ひゃあぁんっ! んくううぅっ! んふっ、ふうっ……んはっ、はうぅ……へ、変ぅ……な、なまえを呼ばれるたびに……お、おかしくなるぅ……ん……」
「いいぞ、千春。もっとおかしくなるんだ、千春。気持ちよくなっていいんだ、千春」
「なまえ、だめぇ……! はああぁっ! あうっ、んやんっ、だ、だめっ、もうイクっ……い、イっちゃうぅっ」
 だが、催眠術で絶頂することはできないようになっている。俺はさらに何度も名前を呼んで千春の性感をあおった。
「んあっ、はあ、はあぁ……な、なんでぇ……んんうっ! なんでイケないのっ!? んあっ……ああん! こ、このまま続いたら……頭がおかしくなるぅっ! あひっ、ひゃぐぅ……んああぁっ! あくっ、んんぅっ!」
 なんとかしようと身体をくねらせ、動こうとした。
「ねえお願いっイカせてっ! これもアナタがしているんでしょう? お願いっ、お願いしますっ! んくっ、あうぅ……お願いだからイカせええぇっ」
「お願いしなくても、どうすればイケるのか、キミは知ってるはずだぞ?」
「あ、ああぁ……うぅ……も、もうだめ……」
 俺が形態の録音機能をONにすると同時に、千春にすると同時に、千春が大きな声で叫んだ。
「お願いイカせてええぇっ……恋人でもなにでもなるから、ね、ね。おねがい」
「ははっ! きみは俺のことが好きなのか? 愛しているのか」
「は、はいいいっ! 好きです、大好きです。愛しています。だからおねがいします。イキたいのよ。イカせせてくださいっ」
「だったらキスぐらいできるよな。俺たち恋人同士だもんな~」
 ついに達することができる期待から、うっすらと笑みこぼしながら近づいてきて、そして
「ん……」
 俺の唇にキスをしてくれた。
 ぷにっとした感触が伝わってきて、それだけで身体がカッと熱くなる。
 キスだ。
 俺、今、学園一の美少女とキスをしてるんだ。
「あぁ! イクううっ! やっと、やっとぉ……イクイクッ、イクッ、イクううぅっ」
 待ちに待った絶頂にようやく達することができて、喜びの声を上げながら体を震わせる。
 イケなかった反動が激しかったのか、顔をぐちゃぐちゃにして狂ったような笑顔を見せた。
「んひっ! ひっ、ひぐううぅ……あっ、あぐうぅ……んひいぃっ!」
 呼吸がかなり荒くなるくらいに、ものすごい快感だったらしい。千神音は喘ぎながらだんだん白目をむくろ、がくりと頭が落ちた。
 どうやら、完全に失神したようだな。
 
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。
↑ページトップへ