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【御嶽山噴火】
「これからどうなるのか」 キャンセル700人…観光業悲痛 深刻さ増す風評被害
御嶽山(おんたけさん、長野・岐阜県)の噴火から27日で1カ月を迎える。降雪で今年の行方不明者の救出・捜索活動は打ち切られ、後方支援を続けてきた麓の街にも日常が戻りつつある。だが、危険という印象がぬぐえず、主力の観光業の風評被害は深刻さを増す。「これからどうなるのか」。噴火は麓の生活に今も影を落とし続けている。
「売り上げが半減した」「700人のキャンセルも出た」。麓の長野県木曽町で25日開かれた阿部守一知事との意見交換で、地元の観光関係者からは切実な声が漏れた。木曽町観光協会の幹部は「『危ないから別の場所に泊まろう』という声も聞く」と肩を落とす。
山の中腹にあるスキー場「おんたけ2240」(同県王滝村)。例年なら慌ただしく従業員らがオープンの準備に動き回る姿が見られるが、今は「通行止」の看板が掲げられ、閑散とした状態が続く。