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 マグロの不漁と魚価の高騰で目玉行事のマグロ解体ショーが危ぶまれていた「大間超マグロ祭り」が25日から大間町大間港の特設会場で始まった。22日から漁模様が好転、1日3回の解体ショーは予定通り開けるめどがたち、「観光客をがっかりさせる事態は避けられた」と主催者側は胸をなでおろした。祭りは26日まで。2日間で例年1万3千人の人出でにぎわう。

 「東京築地に直送される地元産本マグロを地元で消費する機会をつくりたい」と、観光事業者など有志が13年前に始めた。解体ショーと即売会が名物で、「大間マグロが手に入る貴重な機会」と、この日も岡山県や栃木県から駆けつけた観光客がいた。

 秋はマグロ盛漁期で、1日20本前後の水揚げがあるが、今年は「お盆明けからさっぱり」と漁業者も嘆く事態が続き、水揚げがない日もあった。価格は高騰し、先週は例年の2倍近い1キロ2万円にまではね上がり、解体ショーが目玉の19日のイベント「日曜日はマグロだDAY」は中止となった。

 この事態に、今年の祭りの冒頭で金沢満春町長が「大間・まぐろ町宣言」をした。大間マグロを守り、ブランドの信頼を守るため、町が一丸となり「果敢に挑んでいくことをここに宣言します」と誓い、約200人の観光客も巻き込んで「がんばろう」と気勢を上げた。