忽然と消えた2900人の子供たち…行方つかめず:イザ!

2014.10.2 12:00

忽然と消えた2900人の子供たち…行方つかめず

 これ以前から、文部科学省では学校基本調査で、居所不明の小学生や中学生を集計していた。ただ、同調査は「学校教育行政に必要な学校に関する基本的事項を明らかにすることを目的」としており、主な調査項目は「学校数、在学者数、教員数、卒業者数、進学者数、就職者数」など。居所不明児童・生徒に重きは置かれていなかった。

 それが、富田林の事件により転換した。事件に巻き込まれた子供がいたことに国は危機感を強め、富田林の事件が発覚してから半年後の24年11月、学校や警察などの関係機関と連携して行方が分からなくなっている子供の実態を把握するよう、厚生労働省が市町村に通知した。

 だが、その後も、25年2月に大阪市東住吉区で住民登録上は6歳の女児が実際は出産直後に殺害されていたことが分かり母親が逮捕されるなど、悲惨なニュースが報じられた。このため同省は今年4月、乳幼児を含めた18歳未満にまで対象を拡大し、居所不明児童・生徒の数を報告するよう市町村に要請。その結果、冒頭の2900人という数字が浮かび上がったという。

 ただ、文科省の学校基本調査では、小中学生に調査対象が限られているものの平成23年度の1191人が26年度に397人となるなど、3年連続で減少している。

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