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無戸籍者279人で9割が未成年 「前夫の子」回避…無届け多く

産経新聞 10月25日(土)7時55分配信

 ■法務省が初調査

 法務省は24日、主に民法の規定が原因で戸籍のない人が少なくとも全国に279人いると発表した。無戸籍者については「結婚や就職で不利益を受けた」との声を受け、7月から初めての全国調査に乗り出していた。未成年者が9割弱に上り、都道府県別では大阪府が最多だった。無戸籍者の報告をしていない自治体は多数あり、実数はさらに増えるとみられる。同省は調査を続け、対応策づくりを進める方針。

 民法では、離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定すると規定。300日以内に別の男性との間に生まれた子供が戸籍上前夫の子になるのを避けるために出生届を出さず、無戸籍になることがあり、今回の調査でも無戸籍になった理由の大半だった。

 調査結果によると、同省が10月10日時点で把握している無戸籍者は279人。都道府県別では大阪府が最も多く22人。

 次いで福岡県が15人で、埼玉県、茨城県、静岡県が13人。年齢別では0〜9歳が202人で最も多く、次いで10〜19歳が41人と年齢が低いほど多かった。成人も30人おり、最高齢は76歳だった。

 同省は7月、全国の法務局に対し、市町村と連携して住民票の取得や児童手当の申請などで窓口を訪れた人から無戸籍者の情報を集約するよう指示した。同時に、戸籍に記載されるための手続きなどについて情報提供することも求めていた。

 全体の10分の1にあたる187市区町村しか報告しておらず、同省は「全体像を把握した上で対応策を見つけたい」と話している。

最終更新:10月25日(土)15時16分

産経新聞

 

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