突然、路上に置き去りにされる子供…「SOS」知らない母親たち:イザ!

2014.5.13 16:06

突然、路上に置き去りにされる子供…「SOS」知らない母親たち

 ある日突然、親の手で路上に置き去りにされる。そんな子供がじわじわと増えている。アベノミクスによる円安を背景に、大手企業がベースアップにわく一方で、貧困にあえぐシングルマザーは少なくない。専門家は「唐突に子供を捨てる前にまずSOSを発して」と訴えている。

 ◆トイレに放置

 毎日10万人以上の乗降客が行き交うJR新大阪駅(大阪市)。その3階の公衆トイレで3月28日夜、1歳の女の子が置き去りにされているのが見つかった。

 発見の1時間前、近くの大阪府警淀川署の交番に「託児所はありませんか」と尋ねてきた20代の飲食店従業員が母親だった。署員は迎えに来るよう何度も電話で要請したが、引き取りに現れたのが翌日。同署は保護責任者遺棄容疑で逮捕した。母親は「彼氏に会いたかった」と話した。

 知人らによると、出産直後に夫と別れたシングルマザー。「生活に困窮していた」との証言もある。どういう心境でトイレに放置したのかは定かでない。母親は不起訴になったが、女児とは離れて暮らしているという。

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