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自主レーベル「インフィニティ・レコード」を設立したばかりの関ジャニ∞。
参考:2014年10月13日〜2014年10月19日のCDシングル週間ランキング(2014年10月27日付)
今週のオリコン週間シングルランキングは、関ジャニ∞の『言ったじゃないか/CloveR』が27.1万枚で1位を記録。前作シングル『ER2』を大きく上回る好セールスを記録した。
そして、道重さゆみのラストシングルとなったモーニング娘。'14の『TIKI BUN/シャバダバ ドゥ〜/見返り美人』が13.5万枚で2位。三代目J Soul Bothers from EXILE TRIBEの『C.O.S.M.O.S.〜秋桜〜』が、12万枚で3位となった。さらに、4位、5位にはSEKAI NO OWARIと水樹奈々がチャートイン。ジャニーズ、ハロプロ、EXILE一族、バンド、声優と、さまざまなフィールドの人気者が話題作を上位にランクインさせた賑やかなチャート状況となっている。
特に、モーニング娘。'14の13.5万枚というセールスは、他の週だったら1位となってもおかしくない数字。グループを支え人気を取り戻した功労者のラストシングルというメモリアルな一枚だったゆえに、2位という結果はファンにとっては口惜しさの残るものかもしれない。が、こういった物語がシンプルな売り上げの数字によってもたらされるのが、ヒットチャートの面白さとも言える。
というわけで、今回の記事では1位となった関ジャニ∞『言ったじゃないか/CloveR』について分析していこう。
デビュー10周年を迎え設立した自主レーベル「インフィニティ・レコード」第一弾となるシングル。両A面のそれぞれが錦戸亮主演ドラマ『ごめんね青春!』と大倉忠義出演映画『クローバー』主題歌というトピックもあるが、何と言ってもキーポイントは、「言ったじゃないか」の作詞を宮藤官九郎、作曲を銀杏BOYZ・峯田和伸が手掛けたということだろう。
ユーモラスな歌詞とストレートなパンクロックのサウンドで、かなり秀逸な仕上がりとなっているこの曲。作曲家・峯田和伸にとっても、この曲で初のオリコン1位を得たことになる。『ごめんね青春!』の脚本も手掛けた宮藤官九郎は、こんな風にコメントを発表している。
「ドラマの構想を考えながら、ずっと銀杏BOYZの『BABY BABY』を聴いていました。主題歌はバカみたいに明るくて、バカ過ぎて切なくなる、そんな失恋ソングがいいなと思い、これはもう峯田くんに曲を書いてもらうしかない!と1日で歌詞を書いて送ったら、翌日デモが届き、台本より先に主題歌が出来てしまった。関ジャニ∞さんの持つバカっぽさと、祭りの後の虚しさ寂しさを感じとってもらえたらうれしいです」
ふむふむ、なるほど——と思いそうなものだが、実は、このコメントからはクドカンの深い意図と、そして交流の深い峯田への熱い思いを見出すことができる。
というのも、銀杏BOYZというバンドにとって「バカみたいに明るくて、バカ過ぎて切なくなる失恋ソング」というのは、実のところは得意技でもなんでもないからだ。むしろ彼らが長らく追求してきた音楽性とは真逆の方向性と言ってもいい。
今年1月、9年ぶりのアルバム『光のなかに立っていてね』『BEACH』をリリースした銀杏BOYZ。巨大なノイズの渦の中に歌心を宿したようなその曲調は、大きな話題を呼んだ。それが今の時代の風潮に対してのアプローチであることも明かしていた。(参照:峯田和伸と豊田道倫が語る、音楽の生まれる場所「街は静かだけど、心のノイズは増えている」)
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