北京の大気汚染は光化学スモッグと同成分=死者数百人出した米ロサンゼルス型―中国メディア

配信日時:2013年2月18日 7時40分
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17日、最近発表された中国科学院の研究結果によれば、北京市、天津市、および周辺の河北省の霧から、光化学スモッグに似た大量の粒子状物質が検出された。写真は17日早朝、再び濃霧にみまわれた北京。空港や高速道路の封鎖など市民生活にも重大な影響が出ている。
2013年2月17日、中国青年報によると、最近発表された中国科学院の特別チームによる研究結果によれば、北京市、天津市、および周辺の河北省の霧から、光化学スモッグに似た大量の粒子状物質が検出された。主要な原因は工場や自動車の排気ガスと石炭燃料によるもの。京華時報が伝えた。

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研究によれば、濃霧の主因は人工的な汚染物質。汚染物質のうち可溶性成分が空気中の鉱物質と結びつき粒子となったうえ、空気中の湿度に触れることで体積が2、3倍増す。これにより吸光係数が8、9倍となり、空中の視認性も8、9分の1に下がるのだという。

汚染物質の成分は20世紀半ばに数百人の死者を出したロサンゼルス型光化学スモッグと同様の汚染物質に加え、中国の土埃が混ざったもの。光化学スモッグは窒素酸化物や揮発性有機化合物が紫外線によって光化学反応をおこし、形成された有毒な霧状物質である。

研究結果はこの大気汚染を「人が広範囲に排気ガスなどを撒き散らし、自然破壊を行ってきた結果」と位置づけた。特別研究チームは工業排出と石炭火力をコントロールすること、特に燃焼中に発生する汚染物質を取り除くこと、同時にディーゼル車やガソリンの質にも注意するよう提案した。(翻訳・編集/YM)

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