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Carcassonne World Championships!!

はい、というわけでカルカソンヌ世界選手権に参加してまいりました!いぇー!

今回は9回目の開催で日本からの参加は4回目。


さてさてカルカソンヌ世界選手権の特徴といえばやはりこのアナログチェスクロック

なんとも言えない重圧感がある。
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かなり使い込まれた感じ。
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このチェスクロックがなかなかの食わせ物で、秒針が無いため細かい残り時間がわからない。
残り時間が5分程になると、針が赤い旗にかかり、0になると旗がパタッと落ちるという仕組み。
幸い応援に来てくれていた方がチェスプレーヤーで色々詳しく教えてもらい、大体の仕組みは直前に理解する事が出来た。


さて、チェスクロックを理解したところでもう一つ、今年の世界選手権の特徴。
なんと決勝を除く全ての対戦であのカルカソンヌ2.0が使われる。
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これにはほぼ全ての参加者が(いや、慣れたのでやらせてくれよ…)と思ったに違いない。
少なくとも俺はそう思った…
いや、実際プレイしてみると紋章が大きくなって見やすかったりでそんなに悪くは無かったのだが。

そして大会ルールの説明。
先引きはOK!先手後手は最初から決まってるよ。時間は1人15分だよ。とかそんな感じの内容。
更に2.0は土管の紋章が1つ減ったとの事、これは驚きである。
俺の土管置き場が…
あ、ちなみにこの場で言っていたわけではないですがマイミープルの使用は禁止です。紫使いたかった…

ルールの説明が終わると早速初戦の相手が発表された。



1回戦 『vsルーマニア代表』
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ルーマニア代表のミハイ・ウングレアーヌ氏(Mihai Ungureanu)との対戦。
流石に世界選手権ともあり俺はかなり緊張して手が震えていた。プルプル。
序盤は少し押され気味だったが、2枚待ちだったアンダーバー(初期タイルね)を引き22点の都市を完成。
そこからは順当に逃げ切り勝利。
幸先の良いスタートとなった。
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2回戦『vsポーランド代表』
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ポーランド代表のトーマス・プロイス氏(Tomasz Preuss)との対戦。
先程の勝利もあり、俺は余裕を持ったプレイが出来ていた。
序盤で相手のコマを殺し、点数的にもこちらが勝っていた。
はずだったのだが、草原に乗るのが遅れ、あれよあれよという間に追いつかれ、最後は2点差で負けとなった。実に綺麗なプレイングで驚かされた。こういう綺麗なプレイする人好きだなぁ。
対戦後は「決勝で会いましょう。」というお約束のセリフを言って握手を交わした。
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3回戦『vsラトビア代表』
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ラトビア代表のアレクセイ・ペギュシヴス氏(Aleksejs Peguševs)との対戦。
昨年3位というかなりの実力者。
正直この試合はそうとう苦しく、終盤で普通には勝てないと見た俺はギャンブルにでた。
一枚待ちの中都市に草原の乗っ取りを被せ、引けば勝利、引けねば敗北という状況を作ったのである。
そして運良く引き、なんとか首の皮一枚繋がったのだった。
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4回戦『vsオーストリア代表』

オーストリア代表のハンス・モストボック氏(Hans Mostböck)との対戦。
握手が一際強かった彼。
この頃にはかなり緊張もほぐれていた。
確実な着手を繰り返し、終盤相手がプレイミスをし、そこで勝負がついた。
対戦後、また一際強い握手を受け、昼食の時間となった。
(写真撮ってないです。どなたか写真あれば是非。)


~昼食タイム~
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世界選手権は基本的に飲食自由となっており、10数種類のビュッフェと飲み物が置いてある。
ちょびっと皿に載せて食べていたら主催者のトーマスというデカいおっさんに「そんなんで足りるのか?」と言われた。
彼らは本当に沢山の量を食べるから、俺のように少食な人間は異生物に見えるんだろうな。
さてさて、ここからが本番。


5回戦『ロシア代表』
ロシア代表のフィリップ・スミルノフ氏(Philipp Smirnov)との対戦。
彼は物凄く寡黙な男で、しかも先引きOKなのに後引きをするという世界選手権ではちょっと変わったプレーヤー。なんか調子が狂う。(まぁ後引きには後引きの利点というものがあるのだが。)
彼はかなり早い内から草原プレイを初めていたが、終盤コマを切らしたところで上手く隙を突いて草原を奪取。無事に勝利した。
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6回戦『オランダ代表』
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オランダ代表のデイブ・ルザ氏(Dave Luza)との対戦。
ここまで日本選手権と全く同じ流れだったので、次は久保さんみたいな人だろうなぁ、と冗談を言っていたら、なんと職業がコメディアンの人と当たってしまった!
序盤中盤終盤と隙が無いプレイが出来て、さらに草原も抑えて余裕勝利かと思ったのだが、実は草原が繋がったと勘違いしてプレイしていて、更には最後の配置で明らかなミスをしまう。
しかし中盤で完成させた大都市の点数のお陰でなんとか勝利。
流石コメディアンだけあってノリノリのプレイ。俺のてきとー英語にも乗ってくれて凄く楽しい戦いだった。
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予選結果
さてここで6試合が終わり順位が発表された。
1位はここまで全勝のスロバキア代表。
2位は俺。日本選手権と同じ過ぎて笑っている。
3位は俺と同じ5勝1敗のポルトガル代表。
4位はおそらく4勝2敗の前年度チャンピオン、ギリシャ代表。

チャンピオンやカルカソンヌ世界選手権常連だらけの強豪揃いである。

また日本選手権と同じく、1位と4位、2位と3位が対戦を行う。
つまり俺の相手はポルトガル代表。
少しの休憩を挟んで、いざ準決勝。



準決勝『vsポルトガル代表』
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ポルトガル代表のリカルド・ジョルジ・ゴメス氏(Ricardo Jorge Gomes)との対戦。
試合前に日本人の方が彼に「He is nineteen.」と俺の事を紹介した。すると彼は低い声で 「I'm seventeen.」 と答えたのだった。
かなりの強者である。

さてプレイの方はというと、序盤で肥大化からの結合化を食らい、コマがいきなり2個殺された。
しかし彼はワントップ(突出した)ではないリップ片にあまりコマを置かない戦い方で、こちらが即リップ片を引いて完成、4点。4点。4点。と着実に点数を重ねていった。
そして無事に勝利、先程の未完大都市の点数もそこそこ大きかった。
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決勝戦『vsギリシャ代表』
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ギリシャ代表のパンテリス・リツァルドプロス氏(Pantelis Litsardopoulos)との対戦。
とうとう来てしまった。やれば出来るものである。
彼はシード参加のディフェンディングチャンピオン。ここまで日本選手権と同じパターンならもう優勝しかない。


決勝はデカタイルとデカミープルで行われる。
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持ち時間は1人30分。(長過ぎる)
彼は予選4位なので先手は俺。
今大会初の初手リップ片を引けて喜ぶ。
序盤で道のミープルを潰したものの一進一退の攻防が続く。

そして終盤お互いコマが1つになった時点でこちら側に5点の優位があり、彼は道付修道院で草原乗っ取りをかけるギャンブルにでた。
しかし、既に俺は道修を引いていて、それを配置した瞬間彼に握手を求められた。そして拍手がおこる。

残り2枚のタイルをお互い捨て配置し、ゲーム終了。
13点差での勝利となった。
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~まさかの優勝~
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まさか、まさかの優勝である。
嬉しい反面、俺は優勝のスピーチや帰りの荷物の事で不安が一杯であった。

しかし優勝スピーチなどは特に無く、一安心。記念の写真を撮られまくる。こんなに撮られたのは人生初だな。
全員の表彰をして、無事終了。

応援してくれた方、本当にありがとうございました!



~世界選手権の感想~
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流石に世界ともなると強い人だらけである。
しかし感じたのは日本のレベルも相当高いということ。
またカルカソンヌ研究所や日本カルカソンヌ教会の存在でプレイの研究もかなり進んでいる。

もし、世界選手権に出られる方でこれを見た人は安心してください。
日本で優勝出来きるということは世界でも十分通用するという事です。
そして俺は2015年の大会にも参加します、決勝で会いましょう。(言いたいだけ)

ではまた。

初めてのドイツ『エッセンシュピール編』