クラブ規制緩和:照度の測定法が焦点に…ダンス教室対象外

毎日新聞 2014年10月25日 00時31分(最終更新 10月25日 00時42分)

特定遊興飲食店 照度の測り方のイメージ
特定遊興飲食店 照度の測り方のイメージ

 クラブやダンス教室などダンス営業を規制してきた風営法の改正案が24日閣議決定された。法律から「ダンス」の文言をなくし、クラブ営業は店内の明るさ(照度)や営業時間に応じて規制内容を3類型に集約する。現在の規制よりも明るくすれば朝までの営業も可能になり、ダンス教室は法律の適用対象から外すという大幅な内容の変更だ。今後は照度の測定方法が焦点となりそうだ。

 改正案では、映画上映前後の映画館の明るさに相当する10ルクスを基準とし、これ以下は従来通り風俗営業の一つとして「低照度飲食店」に分類。営業時間(原則午前0時まで)や利用年齢(18歳未満は立ち入り禁止)、営業地域(住宅街や学校周辺は禁止)−−などの規制は維持される。

 10ルクスを超す照度にすれば、風俗営業の適用対象から外す。深夜も営業して酒を提供する店は「特定遊興飲食店」に分類し、原則24時間の営業が可能になるが、保護者が伴わない18歳未満のみでは午後10時以降は立ち入りを禁じる。条例により営業時間や住宅街などでの立地を規制できるが、規制された地域でもホテルなどでは営業を可能にする。午前0時までの営業で酒を提供しない「飲食店営業」は公安委員会への届け出も不要になる。

 また、警察庁は閣議決定に合わせて照度の測定方法のイメージ案を公表した。事業者から「測り方が不透明だ」との声が出ているためで、具体的な方法は国家公安委員会規則で定める方針。

 それによると、特定遊興飲食店ではバーカウンターなど飲食用客席の食卓では常時10ルクス超が求められる。ダンススペースが分離している場合は照明による演出を考慮し、測定対象外とする。低照度飲食店でもダンススペースは計測しない。食卓がない場合はいすのある場所や床で測定することを検討する。

 警察庁は面積の要件も緩和し、現行の半分の33平方メートル以上とする方針で、国会審議を踏まえて規則を変更する。【長谷川豊】

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