フィット、N-WGN、N-WGN CUSTOM、VEZELのリコール (平成26年10月23日届出)
http://www.honda.co.jp/recall/141023_3457.html

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今回は点火コイルなどのリコールで、これまで話題となっているハイブリッドシステムに関するものではないのですが、それでもデビューから1年で5度目のリコールというのは、リコールの是非や内容などは別として、商品イメージとして「どうかと思う」レベルを超えている印象。

しかも今回の対象となっているのはハイブリッドに限らず、コンベなエンジン車のフィットも含まれているのですありまして。それが逆にハイブリッドというチャレンジングな技術以外の部分でも信頼性に厳しいという印象も。正直いって、「とくにこだわりはないから、オススメのコンパクトカーを教えて」と聞かれたときには挙げづらい一台になっております。

なんだか「イメージが悪いものをススメルなんて!」と怒られそうで……。

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その一方で、ホンダの新旧ハイブリッド、燃費性能アップを再確認 、新しいメカなのに、ちょっと懐かしい感触のハイブリッド。という両エントリでも触れているように フィットハイブリッドのi-DCDの燃費に対するポテンシャルはかなり高い印象を持っているのでした。

燃費性能というのは、エンジンとハイブリッドシステム、そして車体も含めた走行抵抗などで高めていくものですから、i-DCDだけが貢献しているわけではありませんが、それにしてもフィットハイブリッドのエコドライブに関する潜在能力は優秀という感触あり。


ハッキリいうと、フィットハイブリッドならばトヨタハイブリッド(THS)を超えられる、THSと同条件で燃費を争えるポテンシャルを持つ初めてのライバルと考えるほど燃費性能に好感触。


じつは、こちらの本で、最近話題のコンパクトカー4台を集めた市街地試乗レポートをお手伝いしているのですが、市街地&高速燃費ともにフィットハイブリッドの燃費には驚かされたのでした。

 

詳しい数字は誌面でご確認いただくとして、さらりと乗った印象でもフィットハイブリッドのほうが全体に走行抵抗が少ない感じで、なおかつハイブリッドシステムの特殊性ゆえに乗り方次第では伸びしろが大きそうな印象。

逆に、2モーターハイブリッドという完成形でありつつ、ニッケル水素電池を使うなど枯れたハイブリッドシステムのアクアは、タイヤが回転する際のザラザラとした抵抗感も含めて、そこまでの伸びしろはなさそうな感じ。



そして、5回目のリコールを確認した現時点での正直な感想は……


なにしろ、クルマというのは安い買い物ではないわけで、どこか気持ちが引っかかる状態では、いくら機械的に問題なくとも、所有欲は満たされないでしょうから。もちろん、情報を知らないユーザーや、フリートユーザーもいますから、全員がそうした感情を持たないにせよ、あえては勧めづらい、のであります。

ただ前述したように、アクア(THS)を超える能力を持った、ハイブリッドカーとしてはかなり優秀な燃費性能を持っているのも事実。新しいチャレンジングな技術で、完成されたTHSを超えてみたいというメカ萌え系ユーザーには迷うことなくオススメできる一台でもあります。


もっともフィットの目指すボリュームからすると、そうした燃費マニア層に向けた商品ではないわけですが(汗)

「リコールで話題のフィットだけど、いいところはあるの?」と聞かれれば、上記以外にも答えられると思いつつも、こうしたムードというのは、流されてしまいがち。

精進します。

しかし、ホンダはいろいろタイミングが悪い感じ。