「全人類の半分は女なんだから出会いなんていくらでもあるでしょ。イケメンだし若く見えるし小奇麗にしていて真面目だし」
確かに異性全員のうち、老幼の者を除き、地球の裏側まで出会いを求めて出かけるコストは掛けられないのを前提としても、なお出会える可能性のある女性は膨大な人数になるだろう。
しかし自分を含め、妙齢の男女の多くが出会いに恵まれてないと聞く。
そうなると当事者の周囲の環境というより、いや、環境さえも当事者の性格的要素が少なからぬ原因となっているのだと思う。
かくいう自分の場合はとてもシンプルで、女性のストライクゾーンが狭すぎることに尽きる(勿論男性に対しても)。
今まで話す機会のあった女性に抱いた感情は「普通」が殆どで、残りは「嫌い」or「苦手」、そして胸がときめくレベルの「好き」というのは、本当に数える程度だった。
あまりにケースが少なすぎて、その少ない記憶を辿っても、未だに自分でも好みのタイプが上手く説明できないとか、かなり終わっている。
これが幼少から現在に至るまでの、自身の人生を決定づけてきたと言っていい。
即ち人嫌いどころか、そもそも他人に対する興味や関心が極めて限定的な感じで、その流れから事務的な会話しかしてこなかったと。
そんなんだから、もし今後そのようなタイプの女性が現れたとしても、自分のこれまでの毛が生えた程度の恋愛経験(それでも皆無と比べたら奇跡と言っていい)ベースでは、口説いて結婚までこぎつけるのは無理っぽい。
逆に言えば、モテる男がモテる理由もこれまたシンプルで「女性のストライクゾーンがメチャメチャ広い」からだろう。
会話する女の多くが自分の好みの範疇だったら、「モテたい」なんて下衆な願望抜きに、たとえ些細な用件であっても相手を良い気分にさせるような「好意的な対応」を、知らず知らずのうちにやってしまうわけで(おまけに本気でやっているので、その会話にわざとらしさやあざとさがないし、場数こなせるのでコミュ力も上がる)。
まあ、人間のくせに人間に興味ない奴が今のまま淘汰されるのは種の保存的には多分正解だろうから、このまま一人で生きていくのは仕方ないのかも知れない。
そうは言っても、一人は寂しいんだよなあ・・・。