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【日本の議論】
警察捜査を阻む「国会法114条」 国会侵入男は90分も逃げ回った
国会の敷地内は、衆参議長による「議長警察権」というものがあり、議長が衛視を率いて警察権を行使する。国会内で警察のような活動をするのは原則、衛視に限られているのだ。衛視の定員は衆院270人、参院210人だが、事件当日は日曜だったのでせいぜい数十人しかいなかったとみられる。
もし、警察官が国会内で警察行動を取るときには「議長の許可」を得た国会側からの要請が必要になる。19日のときは、警視庁から事務局に応援の打診が伝えられ、今回は敷地まで入ることが「許可」された。このため、増援の警察官は建物に入らずに庭や駐車場など屋外を、衛視は建物内の敷地を捜索した。午後4時50分ごろ、男は衆院議員面会受付付近でうずくまっていたところを衆院の衛視に発見され、取り押さえられた。