写真撮影を終えたソフトバンク・秋山監督(左)と阪神・和田監督=甲子園球場(撮影・鳥越瑞絵)【拡大】
予告先発をめぐっては2005年の日本シリーズで、ロッテ・バレンタイン監督からの提案を阪神・岡田監督が受け入れて4連敗を喫した。当時1軍打撃コーチだった和田監督が、その忌まわしき因縁を忘れるはずもない。だが、机上でうなずいた姿に、もう過去はまったくダブらない。
「2003、05年も出たが勝てずに、そういう(日本一への)チャンスが回ってきた。ここでなんとか、という気持ち」
悪夢を払しょくしてみせる。自身がルーキーイヤーだった1985年以来の頂点へ。25日の開幕戦は聖地・甲子園。虎党の大歓声を背に、アドレナリンがあふれ出す。 (栃山直樹)
★2005年の日本シリーズ予告先発VTR
ロッテ・バレンタイン監督は日本シリーズ進出を決めた際、予告先発導入を熱望。それを伝え聞いた阪神・岡田監督は「どっちでもいい。俺はそうこだわってない」と話した。10月21日に千葉マリンでのシリーズ監督会議で岡田監督が予告先発について切り出すと、バレンタイン監督は「どう思ってますか?」と逆質問。岡田監督は「差し支えなければ、やってもこっちはいい、という判断です」と答えた。しかし阪神は4連敗を喫し、日本一を逃した。
日本シリーズ・監督会議
第1戦の前日にルールなどを確認する会議。両軍監督とコーチ(2人)に加え、球団代表や審判員、記録員、コミッショナー、日本野球機構事務局長、セ・パ両リーグ統括、野球規則委員らが出席する。2010年には中日・落合監督がイニング間の投球練習について「最低でも5球を」と要望。11年には本塁打性の打球のビデオ判定の活用についてルール訂正を求めた。
(紙面から)