いいフォーマットが生まれれば、繰り返しが活きてくる。
Selfie(自撮り)は今では世界中で市民権を得ているが、一般化してしまうと個性や差別化を図りたくなるのが世の常。そんな中Karen X. Cheng さんが考えた新しい自撮りのテクニックがDonut Selfie(ドーナッツ・セルフィー)だ。取り方は簡単。スマホのカメラ部分を自分の耳に当てる。そこから手をぐるっと回し自分をなめるように撮影した後、反対側の耳にカメラを押し当てる、これだけ。これを色んな場所で撮影し、編集して繋げ合わせることで自分の周りをぐるぐると回る映像のループが完成する。要するに映像の最初と最後をブラックアウトさせることで違和感なく繋げているわけだ。"発明" と言えるほど画期的なアイデアかどうかはさておき、名前をつけてちゃんと説明用のサイトまで作った行動力を見習いたい。iPhoneのスローモーション撮影が "それらしさ" を強化しているのも見逃せないポイントだ。
Donut Selfieに近いアイデアとしてはNokia Lumia 1020のプロモーション「Living Moments」がある。半円型のフレームにスマホ(つまりLumia 1020)を50台設置、同時に撮影したものを繋ぎ合わせることで地上を飛び出したり潜ったりを繰り返す映像を作り出した。同時に撮影するのに僅かに失敗している故にノイズが発生しているのが面白い。Donut SelfieにしろLiving Momentsにしろ、フォーマットを作ることで、なんの変哲もない映像を面白いループに変えているところが見事なのだ。
Via.Donut Selfie