ここから本文です

<エボラ熱>NYの医師、陽性反応 検査前に地下鉄乗車

毎日新聞 10月24日(金)11時30分配信

 【ニューヨーク草野和彦】米ニューヨーク市は23日、西アフリカのギニアから帰国した男性医師(33)がエボラ出血熱で陽性反応を示したと発表した。医師はマンハッタン地区の病院で隔離され、治療を受けている。米国最大都市のニューヨークで陽性反応の事例が出るのは初めて。記者会見したデブラシオ市長は「(患者発生に備え)入念に準備してきた」と述べ、封じ込めに自信を示した。

 男性医師は、国際医療支援団体「国境なき医師団」の一員として感染国のギニアで医療活動に従事した後、今月17日にニューヨークに戻った。23日朝に高熱が出たため、症状を同医師団に報告して入院。検査の結果、陽性反応が出た。

 医師と接触した婚約者と友人ら計3人が隔離されているという。また、マンハッタン北部の医師の自宅は閉鎖され、建物前では数人の警察官が警戒にあたっている。

 市当局によると、医師は22日夜、マンハッタンから東側のブルックリン地区のボウリング場まで地下鉄で移動。だが、発症前だったため「地下鉄利用者への感染拡大の可能性は極めて低い」という。

 米国内では南部テキサス州ダラスで、リベリア人の男性がエボラ熱の感染が確認された後に死亡。男性の治療に関わった女性看護師2人が2次感染し、病院側の予防措置のまずさが批判を浴びた。

 この点を踏まえ、会見に同席したニューヨーク州のクオモ知事は「ダラスの例から多くのことを学んだ」と述べ、万全の対策を取っていることを強調した。

最終更新:10月24日(金)13時19分

毎日新聞

 

PR