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朝鮮総連傘下の元幹部に大阪国税局徴収官が情報漏洩…京都府警が家宅捜索、逮捕
税務調査の日程を事前に漏らしたとして、京都府警は23日、国家公務員法違反(守秘義務)の疑いで、大阪国税局伏見税務署管理運営第2部門の上席国税徴収官、佐土原桜茂(えいしげ)容疑者(48)=京都市山科区=を逮捕した。府警は認否を明らかにしていない。府警は同日夜、同税務署など数カ所を家宅捜索。24日までに佐土原容疑者の自宅など約20カ所を捜索する。
平成25年8月、税務調査中の会社の女性社長に助言したなどとして、大阪国税局が停職1カ月の懲戒処分とした別の国税職員に関する内部調査の中で、メールのやり取りなどが見つかり、佐土原容疑者が情報を漏らしている疑いが浮上。府警は漏洩(ろうえい)先からも事情を聴き、2人の間に金銭の授受や接待などがなかったか慎重に調べる。
逮捕容疑は25年9月25日、税務調査の日程を、調査先の業者と関係のある団体の元幹部の60代男性に漏らしたとしている。団体は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)傘下の在日本朝鮮京都府商工会。
府警によると、2人は携帯電話のメールで情報のやり取りをしていた。佐土原容疑者は、23年7月10日から3年間、同税務署個人課税第2部門の上席国税調査官として勤務しており、特に悪質な個人事業者に対する所得税や消費税などの調査事務を行っていた。佐土原容疑者は情報を漏らした税務調査の直接の担当者ではなかったが、調査時期を知っていたという。
関係者によると、商工会元幹部は、税務署などが業界団体の加盟業者に税務調査を行う際によく立ち会っていたといい、佐土原容疑者とは業務を通じて知り合ったとみられる。