2014年10月24日01時01分
慰安婦問題の記事を書いた元朝日新聞記者(56)が非常勤講師を務める北星学園大(札幌市厚別区)に脅迫電話をかけて業務を妨害したとして、北海道警は23日、新潟県燕市新生町2丁目、施設管理人上村勉(かみむらつとむ)容疑者(64)を威力業務妨害の疑いで逮捕し、発表した。上村容疑者は「電話をしたことに間違いありません」と話し、容疑を認めているという。
発表によると、上村容疑者の逮捕容疑は9月12日午後5時50分ごろ、北星学園大の代表番号に電話をかけ、男性警備員に「(元記者が)まだ勤務しているのか。爆弾を仕掛けてやるからな」などと脅し、同大関係者に構内の不審物を捜索させるなど、大学の業務を妨害したというもの。
道警が被害届を受けて、北星学園大の通話履歴を調べたところ、上村容疑者宅の固定電話からかけられていたことが判明。道警は23日朝から上村容疑者宅を家宅捜索し、事情を聴いていた。上村容疑者は公的施設を管理する仕事をしているという。
北星学園大には5月と7月、学長らに宛てて「(元記者を)辞めさせなければ天誅(てんちゅう)として学生を痛めつける」「釘を混ぜたガスボンベを爆発させる」などと書いた脅迫文と数本の虫ピンを同封した封書が郵送で届いた。大学関係者によると、大阪府内と京都府内の消印だったという。
別の元朝日新聞記者(67)が教授をしていた帝塚山学院大(大阪府大阪狭山市)にも9月13日、元記者の辞職を迫る学長や理事長宛ての脅迫文4通が届き、大阪府警が捜査に乗り出している。こちらの消印も大阪府内と京都府内だったといい、道警などは一連の事件の関連を調べる。
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朝日新聞社広報部の話 記事に関して元記者の勤務先の業務を妨害することは許し難い行為と考えており、真相が解明されることを願っています。また、弊社の過去の報道をめぐって北星学園大ならびに関係者の方々にご心痛をおかけしたことを、大変申し訳なく思っております。
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朝日新聞社会部
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