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ALPS 初の全系統同時稼働10月23日 22時20分
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東京電力は、トラブルの影響で一部の運転を停止していた福島第一原子力発電所の汚染水処理設備「ALPS」の対策が終わったとして23日、運転を再開させました。
これによって、3つある「ALPS」のすべての系統で初めて同時に処理が行われる形となりました。
福島第一原発の汚染水処理設備「ALPS」は先月、3つある処理ラインのうちの「B系」と呼ばれるラインで処理したはずの水が濁るトラブルが起き、東京電力は運転を停止して原因を調べていました。
その結果、一定の間隔で強い水圧がかかっていたためにフィルターの部品が変形したとみられることが分かり、東京電力は部品を交換したうえで23日夕方に「B系」の運転を再開しました。
強い水圧がかかる間隔を広げることで再発は防げるとしています。
福島第一原発では、およそ36万トンの汚染水を今年度中に処理するため、「ALPS」を増設するとともに、より高性能の「ALPS」も新たに設け、今月から試運転を始めています。
今回の運転再開で、初めて3つの「ALPS」のすべての系統で処理が行われることになり、東京電力は今後、稼働率を上げていけば1日2000トンの汚染水を処理できるとしています。
しかし目標を達成するには1日3000トンのペースで処理を続ける必要があり、「ALPS」以外の設備も含め、安定して運転を続けられるかが課題となっています。