2014年10月23日 (木)

アボガドロ定数「化学の日」講演

高校の化学の授業で学ぶアボガドロ定数、忘れてしまったという人は多いかもしれません。
研究者の団体などは多くの人に化学の大切さを知ってもらおうと、この数字にちなんで10月23日を「化学の日」としていて、東京ではノーベル賞を受賞した研究者などによる講演会が開かれました。

全国の研究者でつくる日本化学会などでは、あらゆる物質に含まれる原子や分子の数の基本となるアボガドロ定数、「6.02×10の23乗」にちなんで、10月23日を「化学の日」としています。
東京・荒川区で開かれた講演会には、中学生や高校生などおよそ500人が参加し、理化学研究所研究顧問の玉尾皓平さんなど日本の化学界をリードする3人の研究者が講演しました。
このうち4年前にノーベル賞を受賞した北海道大学名誉教授の鈴木章さんは、大学に入って興味を持った外国の化学の本を30回以上繰り返し読んだというエピソードや、自分が発見した化学反応が薬や発光ダイオードなどの製造に利用されていることを紹介しました。
そのうえで、「資源の乏しい日本の将来を考えると、ほかの国にまねができない付加価値の高い製品を作るしかありません。皆さんにはぜひこの分野に入って来てほしい」とエールを送りました。
理科学部の部長を務める高校1年の男子生徒は「自分のやりたいことを突き詰めている学者の姿勢に感動しました。自分もそうした人になれるよう努力したい」と話していました。

 

アボガドロ定数とは

 

アボガドロ定数は化学の基礎となる物質の基本単位、「1モル」に含まれる原子や分子の数のことです。
1ダースが12個を示すように、あらゆる物質「1モル」に含まれる原子や分子の数は「6.02×10の23乗」になります。
1モルあたりの物質の重さは元素ごとに決まっていて、例えば水素であれば1グラム、炭素であれば12グラムとなります。
高校の化学の授業で学ぶ数字ですが、一般にはなじみが薄いだけに、化学が苦手になるきっかけになったという人は少なくありません。

投稿者:かぶん |  投稿時間:21:42  | カテゴリ:科学のニュース
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