国会司法委員会で16日行われたソウル高等検察庁などに対する国政監査では、モバイルメッセンジャー「カカオトーク」に対する捜査機関の監視問題が争点となった。カカオトークを運営するダウムカカオのイ・ソクウ共同代表(48)=写真=は13日の記者会見で行った「傍受令状拒否」発言をめぐり、証人として出席し、発言の真意について質疑を受け、批判が集中した。
議員からはまず、イ代表による問題の発言について質問が集中した。金鎮台(キム・ジンテ)議員(セヌリ党)は「傍受令状は裁判所が適法に交付するものなのに、殺人や誘拐など凶悪事件に関する傍受令状を受け取っても資料提出に応じないつもりか」と問いただした。
これに対し、イ代表は「資料を提出したくても現実的に提出が難しい状況になった」と述べた。イ代表が今後も傍受令状に従うことを拒否する姿勢を示したことから、議員からは「韓国の法秩序を尊重しないつもりか」との声も飛んだ。
朴敏植(パク・ミンシク)議員(セヌリ党)は「与野党、進歩勢力と保守勢力がいずれも驚き、疑問を抱いた」と指摘すると、イ代表は「法律を順守しており、今後も守っていく」と答えた。
これまで数年間、ダウムカカオが捜査機関の傍受令状に基づき、過去のメッセージ記録の提出に応じてきたことも問題として指摘された。
傍受令状は犯罪に関する通信内容を捜査機関がリアルタイムに確保できる根拠とはなるが、これまでダウムカカオは傍受令状を受け取った時点で、実際には家宅捜索令状がなければ提出を命じられない過去のメッセージ記録まで提出してきた。
禹潤根(ウ・ユングン)議員(新政治民主連合)は「リアルタイムでの傍受が不可能だからといって、傍受令状に協力する際、5-7日分をまとめて提供していたのは誤った対応ではないか」と追及。イ代表は「カカオトークのユーザーのプライバシー保護という面で問題があったため、そういう形で協力してきたが、今月7日以降は提出していない」と説明した。
朴智元(パク・チウォン)議員(新政治民主連合)は「傍受令状に基づき、捜査機関に(過去の)資料を提出したことが過ちだったと認めるのか」と質問したのに対し、イ代表は「至らぬ点があったことを謝罪する」と答えた。