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 環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に参加する12カ国の閣僚会合に出席するため、甘利明TPP相は23日夜、豪州・シドニーへ出発した。甘利氏は成田空港で記者団に「今回の会合が成功するか否かが、年内に(交渉全体が)まとまるかどうかの境目になる」と述べた。

 会合は25~27日の3日間。甘利氏は今回の会合で、議長国の豪州が呼びかけている「基本的要素の合意」について、関税撤廃などの市場アクセスは「政治的判断が必要なものは、(合意への)見通し(作り)を終わらせる」と説明。知的財産保護などのルールづくりでは、「まとめる方向性ぐらいは各国で共有したい」と述べた。

 参加国の間では、11月に北京で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、TPPの首脳会合を開く案が出ている。甘利氏は今回の閣僚会合が、その地ならしとして「極めて重い使命を担った会合になる」と述べた。