＜大阪国税局＞税務調査情報漏えい容疑　徴収官逮捕

　◇朝鮮総連傘下の商工関係団体幹部に

　在日本朝鮮人総連合会（朝鮮総連）傘下の商工関係団体幹部に税務調査の情報を漏らしたとして、京都府警捜査２課は２３日、京都市山科区竹鼻扇町、大阪国税局伏見税務署の上席国税徴収官、佐土原桜茂（えいしげ）容疑者（４８）を国家公務員法（守秘義務）違反容疑で逮捕した。府警は認否を明らかにしていない。

　逮捕容疑は、税務調査情報を知り得る立場の上席国税調査官として伏見税務署に勤務していた昨年９月２５日、６０歳代の商工関係団体幹部に調査予定日などの情報を携帯電話のメールで漏らしたとされる。府警はこの幹部からも任意で事情聴取し、両者間で金品授受などの利益供与がなかったか慎重に調べる。

　関係者によると、両者の携帯電話のメールのやり取りから、税務調査の日程などが見つかったという。

　府警は今月１６日以降、佐土原容疑者から任意で事情聴取。この日、伏見税務署など関係先を家宅捜索した。佐土原容疑者は２０１１年から伏見税務署に勤務していた。情報漏えいがあったとされる昨年、この商工関係団体の税務調査を担当していた。

　大阪国税局でも、職員の行為が国家公務員法や国家公務員倫理規程に違反する可能性があるとみて内部調査を進めている。【土本匡孝、岡崎英遠】