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<大阪国税局>徴収官逮捕 広報広聴室長「深くおわび」

毎日新聞 10月23日(木)22時27分配信

 税務調査の情報を漏らしたとして、京都府警捜査2課に23日、国家公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕された京都市山科区竹鼻扇町、大阪国税局伏見税務署の上席国税徴収官、佐土原桜茂(えいしげ)容疑者(48)。大阪国税局では佐野誠・国税広報広聴室長が23日夜、記者会見し「税務行政に対する信頼を裏切ることとなり、深くおわびします」と謝罪した。国税局は同日付で佐土原容疑者を伏見税務署総務課付にした。

 国税局によると、佐土原容疑者は個人事業者対象の個人課税部門が長く、現場調査官として所得税や消費税の調査を担当してきた。11年から勤務した伏見税務署では特に悪質・高額な事案を扱う特別調査を任されていた。

 大阪国税局では不祥事が相次いでいる。昨年には、脱税工作に協力した見返りにOB税理士から現金を受け取ったとして、上席国税調査官(懲戒免職)が加重収賄罪で起訴された。事件を受けて国税局は情報漏えい防止策を公表したが、佐土原容疑者が情報を漏らしたとされる時期は、その検討のさなかだった。今回の事件も、別の国税職員の不祥事が端緒になったとされる。

 京都市伏見区の伏見税務署には23日午後7時ごろ、京都府警の捜査員6人が段ボール箱を手に家宅捜索に入った。帰宅する同僚らは「総務に聞いてください」と一様に硬い表情だった。【松井豊、村田拓也、向畑泰司】

最終更新:10月23日(木)23時48分

毎日新聞

 

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