東京唯一のワイナリー開業 練馬で女性1人奮闘東京唯一となるワイナリー、「東京ワイナリー」が東京都練馬区大泉学園町で開業した。代表の越後屋美和さん(38)がほぼ1人で醸造から販売までをこなし、「今年のクリスマス前には店舗販売を始めたい」と奮闘している。 東京・大田市場で野菜の仲卸をしていた経験のある越後屋さん。一度は全く別の職に就いたが「おいしい東京の農産物を広める活動をしたい。農産物の加工品ができないか」と考え始めた。調べると東京には一軒もワイナリーがないことを知り、自身がお酒好きなこともあって、ワイン造りに挑戦することを決めた。 2年前からワイン造りを学びに行くなど準備を進め、今年4月に申請した果実酒製造免許を9月に取得した。9月下旬から仕込みを開始。完成したワインを飲んだ越後屋さんは「ブドウの風味が生かされたものができた」と満足げだ。今年は東京産の高級種「高尾」を中心に山形、長野などのブドウを使用し、免許に必要な最低製造量の6キロリットル(約8千本)のワインを造る。 新聞販売店を改装した店舗は最低限の工事のほかは壁を自分で塗るなど、手作り感があふれる。「リーズナブルな値段にしたい」と人件費を削るためにフェイスブックで手伝いを募集すると、ワイン好きな人が毎回ボランティアで来てくれるという。 「ワインに合う野菜料理を提案したり、店での試飲に野菜のおつまみをつけたりしたい」と2年目以降は活動の幅を広げるつもりだ。 【共同通信】
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