[PR]

 トルコのエルドアン大統領は22日、アンカラで記者会見を開き、シリア北部アインアルアラブ(クルド名コバニ)で過激派組織「イスラム国」と戦うクルド人組織「民主統一党」(PYD)に、米軍が空から武器などを投下したのは「間違いだった」と批判した。

 エルドアン氏は、米軍が投下した武器の一部は「イスラム国」戦闘員に奪われたと指摘。コバニの住民のほとんどは街を離れ、今では兵士約2千人しか残っていないとし、「なぜコバニが戦略的にこれほど重要か、理解しづらい」などと米国批判を展開した。

 また、オバマ米大統領に対し、19日の電話会談で「いかなるPYD支援も容認できない」と伝えていたことも明らかにした。PYDはトルコや米国がテロ組織に指定する武装組織「クルド労働者党」(PKK)の兄弟組織。トルコ側にはPYDからPKKに武器が流れるとの危惧がある。