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カナダ銃撃 対イスラム国有志連合に影 

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カナダ銃撃 対イスラム国有志連合に影 

22日、議事堂に侵入した銃撃犯に応戦する警官ら(ロイター)

 【ニューヨーク=黒沢潤、シンガポール=吉村英輝】カナダの首都を襲った銃撃事件は、これまで縁が薄いと考えられてきた国へのテロ拡散を強く印象づけた。衝撃を受けたハーパー政権はイスラム過激派の摘発を強化する方針だ。有志連合として「イスラム国」に対する空爆に参加するオーストラリアも、警戒感を強めている。

 「事件発生は、世界で起きているテロ攻撃がカナダと無縁でないことを知らしめた」。ハーパー首相は22日、テレビ演説でこう強調した上で、カナダの安全確保に向け、「全ての措置」を講じると表明した。

 カナダでは現在、治安情報庁の権限を強化する法案が作成されている。法案は、「潜在的テロリスト」が海外の過激派と合流する恐れがある場合、徹底的な調査を可能にする内容だが、事件発生を受け、さらなる権限強化が図られるとみられる。

 同庁のマイケル・クロンベ長官は今月、連邦議会に対し、カナダ国内で過激思想に染まった後に海外に渡航、帰国した人物が80人いると報告している。こうした人物を中心に国家の監視の目が厳しくなりそうだ。

 カナダ東部モントリオール近郊では20日、イスラム教に改宗した男(25)がカナダ軍兵士2人を車でひき、1人(53)が死亡する事件が発生しており、当局は関連を調べている。

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