大阪維新の会(代表・橋下徹大阪市長)が目指す大阪都構想の設計図となる協定書議案が提出されている大阪市議会9〜12月定例会の一般質問が22日、始まった。都構想をめぐり橋下市長と野党会派が論戦を展開。都構想議案は27日の本会議で採決されることになり、双方は火花を散らした。
「三重行政」と批判する公明党の土岐議員=22日午後、大阪市役所 |
都構想で導入される一部事務組合について触れた公明党の土岐恭生議員は「特別区、一部事務組合、大阪府の三重の行政体ができる。市民にとっては二重行政の解消どころか三重行政になる」と批判した。
これに対し、橋下市長は「三重行政になるとの指摘は全くの事実誤認。仕事は役割分担ができている」とした上で「結局、大阪都構想の議論は今の大阪府庁、大阪市役所の体制と、新しい体制とどちらがましなのかという議論」と返した。
また、自民党の川嶋広稔議員は今議会に提出されている、“二重行政”を解消するため大阪府市と堺市の各首長と議員で構成する「大阪戦略調整会議」の設置条例案に触れ「無理やり特別区に移行するより、素早く対応できる」と主張。
橋下市長は「二元代表制についてまったく整理されていない。不十分どころか、まだ議会に上げる中身になっていない」とはねつけた。
この日の本会議前の運営委員会で、27日の本会議で都構想議案の採決が行われることが決定。市議会は野党会派が過半数を占めており、議案は否決される公算が大きい。
橋下市長は「最後は有権者に判断してもらうことが全て。議会は住民投票に付すにふさわしい環境を整える役割に徹していただきたい」と野党会派をけん制した。
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