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【香港大規模デモ】 民主実現へ新世代主導 10年超える長い闘い


 政府庁舎前の幹線道路に掲げられた標識をもじった垂れ幕=5日、香港(共同)
 2017年の次期香港行政長官選挙への民主派参加を求める香港大規模デモ。民主的な普通選挙の実現を求める10年以上の道のりは、中国共産党の影響力を極力排除して自由な香港社会を目指す民主派の闘いの軌跡だ。今回の大規模デモは若い“新世代”のリーダーが主導。民主派内では世代交代も進みつつある。

 ▽17歳

 若き学生リーダーの一人、黄之鋒(こう・しほう)さんはわずか17歳だ。

 黄さんが政治に目覚めたのは、香港の若者に中国人としての愛国心を植え付け、共産党を礼賛する内容の「道徳・国民教育」科目の小中学校への導入問題だった。黄さんらは9万人以上(主催者発表)が参加する抗議デモに加わり、立法会選挙の争点の一つにすることに成功。梁振英(りょう・しんえい)行政長官を事実上の導入撤回に追い込んだ。

 こうした成功体験を得た若者や、若い学者らが今回のデモを主導。世界中の注目を集める運動に発展させた。

 ▽攻防の歴史

 香港での普通選挙実施はもともと、香港返還前の1984年の中英共同声明に基づき、中国が90年に制定した香港の憲法ともいえる香港基本法に明記された。

 97年の返還後、民主派は基本法を盾に07年長官選での普通選挙実施を求めたが、中国は04年に拒否。普通選挙をめぐる攻防が本格的に始まった。

 民主派は普通選挙を求め、04年に数十万人規模のデモを実施。初代長官として脚光を浴びた董建華(とう・けんか)氏は05年、辞任に追い込まれた。

 ▽不満爆発

 中国は07年、ようやく17年長官選で「1人1票」の普通選挙を「実施してもよい」と決定。しかし、普通選挙に民主派は落胆することになる。

 中国が今年8月末に発表した選挙の仕組みは立候補の段階から民主派を排除できるものとなり、普通選挙は事実上、骨抜きにされたためだ。

 もともと選挙制度の制約もあって民主派は立法会(議会)選で議席数が伸び悩み、選挙制度改革でも十分な成果を得られなかった。くすぶっていた民主派の不満は、立候補段階で民主派を排除する民主的とはいえない普通選挙制度の決定に爆発、若き学生リーダーが活躍する大規模デモの舞台が現れた。

 香港政治に詳しい専門家は「今回のデモは中国政府に決定の撤回を求めるなど要求のレベルが高い上、リーダーの統率力が強くなく、中国政府としてはかなり扱いづらい」と指摘。「双方とも落としどころがみえない」と先行きは極度に不透明だと話した。(香港共同=一井源太郎)

 (共同通信)

2014/10/06 17:47

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