ECBが社債の買い入れ検討、12月に決定も=関係筋
[フランクフルト 21日 ロイター] - 複数の関係筋がロイターに明らかにしたところによると、欧州中央銀行(ECB)は流通市場での社債の買い入れを検討しており、早ければ12月にも買い入れを決定する可能性がある。
この報道を受け、21日の欧州株式市場は、銀行株や周辺国市場が主導する形で急騰したほか、外為市場はユーロEUR=がドルに対して下落した。
関係筋によると、すでに作業を進めており「そのような方向へのプレッシャーが高まっている」という。
ただ、ECB報道官は「理事会はそのような決定を下していない」とコメントした。
12月の理事会で社債の買い入れが議題となり、買い入れが決まる可能性もあるが、先行きは不透明。12月の理事会で買い入れを決定した場合は、来年第1・四半期から実際の買い入れを開始する可能性があるという。
また12月理事会では、最新のスタッフ経済見通しが公表される。
RBSのエコノミスト、リチャード・バーウェル氏は「理事会メンバーの一部が追加措置を希望し、他のメンバーは国債の買い入れを望まない。(今回報道された措置は)双方の希望に沿うものだ」と話した。
ECBは20日にカバードボンドの買い入れを開始。年内には資産担保証券(ABS)の買い入れも開始する計画だが、ECB内では、そうした措置では景気支援に不十分ではないかとの懸念が浮上しているという。
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