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【エボラ出血熱】日本は大丈夫? 「防護服を脱ぐと緊張が緩む」医療機関は訓練を実施 空港は検疫強化へ

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【エボラ出血熱】
日本は大丈夫? 「防護服を脱ぐと緊張が緩む」医療機関は訓練を実施 空港は検疫強化へ

エボラ出血熱への注意喚起のポスターが貼られた検疫検査場=20日午前、大阪府泉佐野市の関西国際空港(甘利慈撮影)

 このため全国の約2400病院が加盟する「日本病院会」は、発熱患者には渡航歴を確認するよう全国の医療機関に通知。感染症コンサルタントの青木真氏は「高熱患者に渡航歴があると分かったら、医師はマラリアなど別の病気の可能性や両方にかかっている可能性も検討するだろう。不慣れな場合は専門家に相談してほしい」と話す。

実践的な研修、継続

 エボラ出血熱が疑われる患者を診察した場合、医療機関は保健所に連絡し、国立感染症研究所で検査が行われる。エボラと確定する前でも患者を隔離し、医療従事者はゴーグルなどで防護する必要がある。

 国立国際医療研究センターでは今月から、全国の指定医療機関でエボラ患者が出た場合の実践的な研修会を実施。同センターの堀成美氏は「防護具を脱いだ直後は緊張が緩む。例えば手を洗う前に顔に触れてしまうなどして二次感染が起きうる」と指摘する。

 東京都保健医療公社荏原病院の黒須一見氏は「防護具を着用すると長時間の勤務は難しくなる。勤務態勢の見直しや防護具が正しく使えているか監視する人手も必要」と課題を挙げる。

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